丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

花組集合日 飛龍・音の退団…

こんばんは

 

本日は花組集合日だったようです。

配役は偉人役で聞いたことがある人もいますが、オリジナルなので観てみないとなんとも…という感じです。

 

すごくショックだったのが退団者。

飛龍つかさ・若草萌香・音くり寿・芹尚英 の98〜101期がそれぞれ1人ずつ。

特に、飛龍つかさ・音くり寿については、超実力者でしたので、まさかまさかという感じで…。

 

飛龍つかさは新人公演主演し「Dream ON!!」も(今となっては謎の)主な配役扱いでしたが、早々に本命が聖乃あすかに決まったことにより、別格よりになっていきます。

でも早くから別格よりになったからこそ掴んだポジションにいたと感じています。

はいからさんが通る」では原作ファンはご存知の通り、正直永久輝せあ演じた高屋敷よりも牛五郎の方が目立ちます。「銀ちゃんの恋」ヤスは、かっこいいとは違うかもしれないけれど名役。

ノーブルでプリンスな永久輝・聖乃にはできない役を、しっかりした実力で務めてきました。

もちろん庶民的な役だけでなく直近の「冬霞の巴里」では、貴族としてのプライドを持ち、7期上の紫門ゆりやを包み込む男役力まで魅せました。

だからこそ、だからこそ月組でいう輝月ゆうまのように、別格寄りだから美味しいという立場で、これからも活躍していくと信じていました。

 

また最近の花組は、若く熱くフレッシュな柚香光・水美舞斗にその系列の侑輝大弥、爽やかプリンスの永久輝せあ・聖乃あすか帆純まひろ、長身坊ちゃん系希波らいとと、所謂ポスト瀬戸かずやという渋くてかっこいいというポジションが空いていました。

ポスト と括ってしまうには、両名ともに失礼ですが、クサさを極めた男役芸は花組の伝統。その姿が居なくなってしまうなんて…という気持ちです。

最後の時までその勇姿を焼き付けたいと思います。

 

卒業を選んだ綾凰華、満を辞して組替えした暁千星、その同期に降られる形となる天華えま、ついに番手が上がった瑠風輝

98期もそれぞれのターニングポイントに差し掛かっている時期だと考えさせられました。

 

そして音くり寿。いやいや…純矢ちとせ・桜一花コースで、少なくとも研15くらいまではいるのかと勝手に思っていたよ。。。

これから先、ゾフィーやカルロッタをはじめとした歌が上手い娘役にしかできないような役を大迫力で演じてくれるものとばかり。

ちょっとショックすぎて、、、

 

でも華優希・星風まどかと同期トップ娘役の下を2人連続というのは、しかも成績が自分より悪かったり他の組からスライドしてきたりとなったら、もしかしたら複雑な気持ちもあったのかもしれません。そこを掘り下げるのは美しくないのでしませんが。

そしてこれからくる下級生の下というのは嫌だったのかな…なんて。。特に娘役はトップとそれ以外は全然違いますからね。

 

彼女がどういう未来を描いて退団を選んだかは分かりませんが、できれば舞台に立ってほしいな。その素晴らしい歌声と芝居を、宝塚以外でもまだまだ観ていたい。

まずは最後の瞬間まで見届けたいと思います。

 

ちなみにですが…危惧されていた水美舞斗が卒業を選ばなかったことに安堵した気持ちも少しあります。心配してたので…。良かった

 

 

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花組「冬霞の巴里」観劇感想②

こんにちは!

 

前回の記事に引き続き花組「冬霞の巴里」の感想を書いていきます。今回はキャスト別です。

 

オクターブ : 永久輝せあ

「ただいま、この腐った街 巴里!」の第一声だけで、嗚呼この作品は当たり作だ…と思いました。恨みや憎しみに満ちていながらも表面は穏やか、だけれどもその穏やかさが怖い。記者という仕事をし人を殺められるほど年齢は大人になったかもしれないれど、心のどこかには父を亡くしてから成長できていない少年の危うさや純真さが残っている。そこが伯父と母への恨みを原動力としている恐ろしい復讐者の部分と、なんだかんだ良い家庭で育ちアナーキスト達に甘いと言われる部分の塩梅として表現されていたと感じました。そんな難しい心情を表現しきった細やかな演技は素晴らしかったです。「とてつもなく 1人みたいだ…」の一言は特にすごかったです。

フィナーレの1人タンゴがかっこよすぎて、鬘なしの男役の髪型はやっぱり素敵!となって、それも含めて本当に主演作を観れて良かったです。

 

アンブル : 空美

声がとても良いですよね。声美人なのでセリフが聞きやすく歌も綺麗に聞こえ、アンブルの姉としての落ち着きも声色で上手く表現していたと思います。

アンブルはとても難しい役で、弟の復讐に対して姉だから怖くない一緒にやるんだ、という想いと、女性だからこそ怖いし幸せになりたい気持ちだってどこかに残してしまっているという部分が共存しています。その辺りの塩梅もとても上手でした。

小夏もアンブルも年増だったので、次は若い娘役だからこそできる、少女系が観たいな〜と思いました。次作こそ心から笑っていてほしい!笑

 

ヴァランタン : 聖乃あすか

ものすっっっごく気合いを入れて努力したのだと思いました。今までの彼女がこの役を演じたら、きっと中の本人の優しさや育ちの良さが出てしまっていたと思いますが、今回は徹底してアナーキストで治安の悪い男で、中の人の良さを感じなかったのがものすごい成長だなと思いました。特にラストシーンの鬼気迫る銃撃シーンは、音楽に頼らず緊張感が客席までヒリヒリするようですごかったです。

下宿の歌は難曲だと思いますが問題なく歌えていたのでその辺りの基礎もかなりレベルアップしてきたのだと思います。

1つだけ気になったのは、あの前髪は全ツ版Cool Beastの応用でしょうか?笑

 

ギョーム : 飛龍つかさ

本当に何をやっても上手いです。オクターブには個人的に恨まれ、アナーキスト達には警視総監として象徴として恨まれ、オクターブとヴァランタンが間接的に交差するという役どころ。でも完全なる悪者ではなく、ギョームにだって守るべき家族やプライド、そして今は恨まれているけれどオクターブやアンブルにだって伯父として義父として精一杯の愛情を注いでいたのだろうなと思わせる温かさまで滲ませるのが素晴らしいなと思いました。

 

クロエ : 紫門ゆりあ

初の女役だとは思えないほどドレス姿は綺麗だし所作が美しくて、これがタカラジェンヌの底力…!と思いました。すごく美人でまさかあの高師直と同人物だとは誰も信じられません。しかも特殊メイクではなく個人の力量と研究なのですから恐ろしきタカラジェンヌのメイク力!という感じです。

クロエだって冷たくひどい女に最初はみえていたものの、娘を愛し、なんなら2幕の始めのシーンでは誰の子かも分からないオクターブまで息子として愛していたということですし、大人になるまでオクターブは一度も血の繋がりを疑わなかったのはクロエの愛ゆえだと思いました。

専科にきて活躍の幅が広がり、月組の芝居力を存分に生かして他組の下級生にも影響を与えていて、これからの活躍がますます楽しみです!

 

シルヴァン : 侑輝大弥

顔が!良い!!ペイントしてても分かるかっこよさ。身体バランスも良くかなりかっこいいです。歌はないものの、役としてすごく目立ちますし、真面目な人が思想に走ると危険というのを上手に表現していたと思います。

ぜひ新公ラストチャンスを!と願います。

 

ミッシェル : 希波らいと

最初にみたとき、きっとオクターブはミッシェルに最後殺されるんだ…と勝手に疑ってしまったのですが笑、ぶれることなく最後まで善人で眩しかったです。あの作品の中であえて明るくいるという任は大変だとは思いますが、若さと演技ですごくフレッシュでした!

 

エルミーヌ : 愛蘭みこ

大チャンスでしたね!とても美味しかったと思います、歌もあるし半ヒロインみたいな役どころ。オクターブとそんな仲良くして大丈夫か?!君が理由でミッシェルがオクターブを殺すことになるのではないか…?!と思っていましたが、最後もちゃんとミッシェルと仲良くしていて安心。声も綺麗で演技も自然、嫌味のない可愛い子ちゃんで良かったです。顔が若干桜木みなとぽいので次回からもみつけられそう。

 

カジミール・ブノア : 峰果とわ

NOSで「ギョームとブノアが双子にみえないように気を付けている」という話を聞いて逆に笑いそうになってしまったのですが、嫌な感じのエロオヤジがすごくハマっていたしたし(褒めてます)、死体役が見事でしたね。目を開いたまま微動だにせず、銃で殺されるとこうなるんだろうなというのを舞台上で表現し切ったのは流石上級生だと思いました。

 

オーギュスト : 和海しょう

立っているだけであの存在感…!すごいですね。彼が悪者なのか善人なのか、加害者なのか被害者なのか、こちらには読めない無表情感の煽る恐怖。セリフも歌も少ないしもったいない使い方といえばそうですが、彼女ほどの実力がなければできない役だったでしょう。

 

今回はここまでです!

次回観劇感想は宙組「NEVER SAY GOODBYE」の予定です。

 

 

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花組「冬霞の巴里」観劇感想

こんにちは!

 

花組「冬霞の巴里」観劇してきました!!改めて初東上おめでとうございます!!!

 

まず単純にストーリーが面白かったです。誰が悪いのか段々と分からなくなる伏線と、ずっとそこはかとなく嫌な空気感が漂い、すごく引き込まれました。

宝塚を観た後って「○○さんがカッコよかった」「○○ちゃんが成長してた」のような個人の感想が最初にくることが多いのですが、これは作品が面白かったというのが第一の感想でした。

 

指田珠子はポスト上田久美子にあらずとも思いましたね。私は龍の宮物語を観ていないのですが、少なくとも冬霞にウエクミ要素はなかったと思います。違う先生が違うテイストで名作を生み出す。それでいいのです。

決定的違いは余白だと思います。上田先生は詳細の詳細まで先生の中で描かれていて、そこまで伝わるように、解釈違いが起きることなんてあり得ないくらい彼女の頭の中のワールドを舞台上で表現させます。指田先生は、もしかしたこうだったのかも?とか、私はこう思ったけど他の人は違うかもしれない、という解釈の余白がある描き方をします。

例えば、最後のシーンのオクターブがアンブルに「姉と弟、それで姉さんはいいの?」と聞くシーン。解釈の仕方によっては、オクターブとアンブルは姉弟以上の想いを抱いていてこのままの関係でいいの?と問いかけるようにも聞こえますし、本当は血の繋がりが全くなかった2人が他人に戻ることで、無理に罪を背負わなくてもこれからは一緒にいなくてもいいのに弟の僕の近くが居場所でいいの?ともとれます。

ウエクミはこういう解釈の余地はなく、観劇した人が100%同じことを受け取るように描くのです。(SAPAのようにそとそものメッセージ性が難しすぎる作品もありましたが…)

どちらが良いとかではなくどちらにも良さがあり、指田先生の作品はこれからも指田ワールドで良いと思います!

 

全体を通して舞台演出が見事だったなと思います。

舞台の左右、上下、奥と手前で、過去と現在が同時進行したり、同じ時間軸の違う場所での出来事が起こったり。カーテンを半分閉めてその間に違うセットが準備されていたりと暗転も少なく自然な流れに引き込まれます。

 

エリーニュスの3名はメイクが独特でなんともいえない恐怖感をあおりますし、そこに血の飛んだ衣装なので、エリーニュスが出てくるだけで不穏な空気になる。なのにいつだってメイドや市民や踊り子に化けて混ざっていて、パリの街はどこだって嫌な気配がしているというのを表現方法に感心しました。

 

私たちが勝手にレミゼやMAなどから抱いているパリ下町の様子は、ペイント衣装とガタがきている下宿所からよく伝わりますし、下町メンバーが薄汚れ感をメイクで出しているのも分かりやすいです。

綺麗な衣装と綺麗な顔のブルジョアと、ボロボロの服と汚い顔のアナーキストや庶民の対比が、鬱憤とした時代であることを象徴していて面白いなと思いました。

 

ストップモーションも効果的で、昼食会でオーギュストの名前が出た途端に止まる、とか、そこに触れられると嫌な思いをする人がいる場面で、バチっと舞台の時間がとまるので、誰が何に嫌悪感を持っているのかがすごく伝わってきます。この使い方はうまいなあ、と思いました。

 

あと特筆すべきは、イネス(琴美くらら)の存在でしょう。

1幕では不穏な空気でオーギュスト(和海しょう)と一緒に登場するので、亡くなった人かな?と予想はできても、もしかしたら概念的に亡くなった少女クロエかもしれないとも捉えられ、2幕まで全く説明のないまま進んでいきます。

そういう"気になる"が積み重なって、どうなるんだろ…?!という展開がとても楽しかったです。

特にあの2人が家族写真に映り込んでくるシーンはゾクッとしますよね。

 

たしかに楽しくてハッピーな気持ちになる作品ではないかもしれないけれど、すごく楽しめました。なんだかNYのSLEEP NO MOREの世界観(マクベスレベッカがモチーフ)を思い出しました。

今後も先生の作品が楽しみです!

 

長くなってしまったのでキャスト別は次で書きます!

 

 

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上田久美子に贈る

こんばんは

 

ネットニュースを読みすごい衝撃を受けました。今までのスターの誰よりもショックを受けたかもしれません。それが上田久美子先生の退団。

最近の登板ないなーとは思っていましたが、卒業公演の連続もあり、今はインプットや書き溜めの時間なのかな?とか思っていたのですが…。

今となっては劇団1のヒットメーカー・上田久美子だったので、本当にショックです。今後は留学して宝塚のみならず演出家は続けるそうなので、嗚呼もはや宝塚の先生でなくなるなら、是非大河ドラマくらいやってほしい…!なんて思うところです。

 

そしてやっぱり上田久美子にとってのミューズは珠城りょうだったということが伝わってきますね。デビュー作「月雲の皇子」に始まった珠城りょうの駆け上がりと上田久美子伝説は、珠城りょう卒業公演「桜嵐記」で共に幕を閉じる。

もはやそれすらも美しい関係ではありませんか…。

 

私個人としては「翼ある人々」だけ縁がなく映像でも観れていないのですが、「星逢一夜」以降の作品は全て生で観劇しました。

僭越ながら卒業に寄せて思い出を書いていきます。

 

「月雲の皇子」はすごいらしい、珠城りょう・咲妃みゆ・鳳月杏という今は全員バラバラのキャストがものすごい洗練された演技をし、さらに若い頃の輝月ゆうま・朝美絢の活躍も観られると聞き、そうなんだ〜という軽い気持ちで映像を観ました。

その出来は衝撃。主要キャストは3人とも古代日本人とあって心の中を表情全面に出すことは決してないけれど、痛いくらい伝わってくるその人の想い。美しく儚くそれでいて力強い作品。

こんなにも素晴らしい日本物があったのか…!と思いました。

 

「星逢一夜」は忘れもしない1階4列での観劇。肉眼でもみえる迸る汗と涙。晴興・泉・源太がそれぞれを想う気持ちがあるからこそのラストの切なさ。つらい場面なはずなのに、子どもの頃に建てた思い出のたくさんあるヤグラと変わらない星空が綺麗だという切なさ。トップスター含めメインが幼少期から演じていた、あんなにも楽しそうだった1時間半前が幻のように心が締め付けられるような終盤からの、ラストシーンで幸せな子ども時代に戻るという演出がさらに泣かせにかかる。

数多とあるオリジナル作品の中でもこれほどのクウォリティを出したのは柴田先生以来でしょう。

 

「金色の砂漠」は、これでこそ座付演出家のオリジナル作品という配役。トップスターに奴隷役をさせ、しかもその奴隷は下剋上や革命を起こすのではなく、主人である姫と破滅の恋へと向かっていくというトップスター像を覆す配役。燃えるような恋をするトップコンビに対し、温かく別れを選ぶ芹香斗亜・桜咲彩花の同期2人。決して噛み合わないことがある意味幸せだったのかもしれないと思わされる瀬戸かずや・音くり寿の巧みな演技。子役の華優希の演技はこのころから光っていたし、鳳月杏・仙名彩世のあまりにも美しすぎる王と王妃の夫妻。この2人の配役と演技演出の秀逸さ。やっぱりウエクミは天才だと思わされました。

 

「神々の土地」、ロシアに行ったことはないけれど(そしてこの様子だとしばらくは行けそうにないけれど)、ものすごくロシアとソ連の狭間の独特の土地の雰囲気が伝わってくる舞台。

凍てついた大地、そこに息づく燃えるような心を持った人々。ボリシェビキも皇帝側もそれぞれの想いがあるというあの国のあの時代だけの独特の香りが漂っている舞台が印象的です。

 

「BADDY」の衝撃は忘れません。攻めに攻めている各キャラ設定と物語なのに、ちゃんと中詰め・ロケット・男役群舞・デュエットダンスという宝塚の形式に倣っているところがまたすごい。

この作品に並ぶ作品はもう二度とないだろうな、と思います。月城かなと・暁千星が余興とかではなく本公演でロブスターの被り物しているというのが今更ながらすごいのです笑

 

「FLYING SAPA」については、これはもういろんな意味で宝塚の域ではないと、本当に上田久美子先生は天才なんだ…というのが第一の感想で、それくらい脚本が光りすぎてスターの印象が薄くなるような感覚の作品。宙組生の演じる〜ではなく、先生の頭の中がそのまま舞台に乗っていたような、今まで観たことのない宝塚でした。

 

「fff」は偉人3人のカッコ良すぎる登場からの望海風斗の歌を"聴く"のではなく"浴びる"作品。各キャストではなくウエクミ論的視点でいうと、なによりも舞台の使い方が見事。セリの上と下で同時進行で違う時間軸や違う世界での話がすすんでいき、盆とセリで話が途切れずどんどん進んでいく。コロナ対策で空いたオーケストラピットにオケ役の雪組生を配置し、音楽の盛り上がりとともにオケピから人が弾けるように出てくる。脚本だけでなく舞台の使い方まで見事なものだなと思った印象です。

 

「桜嵐記」、大好きで大切な作品。たった1時間半なのに、まるで大河ドラマを1年間観終えたような満足感と重厚さ。デビュー作「月雲の皇子」以来の珠城×鳳月×上田の作品で、ずっとみんなが待っていた再び兄弟のたまちな。志半に亡くなった兄・正行の想いを継ぐのは、トップスターという重責を引き継ぐ月城かなとという、退団&引継ぎ作品としての役目も見事。

 

全作品に共通するのは、座付演出家としての使命を果たし、宝塚的美しさを表現したことでしょう。

どの作品も「あの作品のあの役がこの人で良かった」と思わされるものばかり。

悲恋、と一言で片付けてしまえばそれまでかもしれませんが、永遠に在団してくれるわけではない花のように華やぎ輝きそして散っていくタカラジェンヌを、今この時だけは幸せ…と儚く終わっていく物語になぞらえた宝塚的様式美表現が素晴らしかったと思います。

 

ウエクミの新作!というだけで楽しみだったのに、これからはそれがないと思うと寂しいですが、まだまだ若く可能性と才能溢れる先生がさらにパワーアップして、いつか宝塚以外だとしてもまた新作を観られる日を楽しみにしています。

 

 

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衝撃・凪七瑠海の配役と今後のボカシ人事

こんにちは

 

宙組「NEVER SAY GOODBYE」東京公演が始まりました。初演は観ていないので私にとっては初観劇。何枚かチケットを取っているので楽しみです!

が、、、東京が始まったということは真風涼帆の次作退団の可能性はほぼなくなったということです。

基本的にトップスターの退団は、卒業公演1作前の本公演の宝塚と東京の間に出ます。イレギュラーで早いことはあっても逆はみたことありません。専科異動の説もありますが、私は個人的にはそれはない気がしております。理由は簡単、"ゆりかちゃん"だからです。轟悠がオフ仕様のスカステなどでも武士のような雰囲気だったのに対し、真風涼帆は女子じゃないですか。なので生涯を男役に費やすことはせず、華やかに退団して女の子に戻る気がするんですよね…。

ということで本当は人事記事として桜木みなとの今後わ書いていこうと思ったのです…が、ちょっと衝撃の配役が出たのでそちらから書きます。

 

雪組別箱の配役が出ました。ODYSSEYの主な配役は中止となった年始と変わらないので特に驚きもなくという感じです。和希・綾・諏訪がいないので、縣千・華世京は相当活躍せざるを得ないでしょうし、眞ノ宮るい・星加梨杏の100期コンビもかなり活躍するのではないかなと思います!

 

驚いたのは、和希そら主演「心中・恋の大和路」

2番手格で凪七瑠海が登板することです。

 

今までの凪七瑠海の扱いは2番手以下・3番手以上でした。本公演で言うと、

花組アウグストゥス / Cool Beastでは、瀬戸かずや>凪七瑠海>水美舞斗>永久輝せあ

雪組壬生義士伝 / Music Revolution」では、彩風咲奈>凪七瑠海>彩凪翔>朝美絢

 

なので今回、3番手なりたての和希そらの下につく形をとるとは驚きなのです。

路線スターとしての格をかなり下げることになるということです。とはいえ、蓋にならない方が使いやすいというのは同じ専科になった紫門ゆりや・輝月ゆうまをみれば分かります。

ここで敢えて路線としての立ち位置を捨てることで、これからの活躍の幅を広がるとも考えられます。

 

ただこれは同時に専科を蓋登板させるということができなくなってしまいました。

もともと正2番手より下につくので芹香斗亜・鳳月杏・朝美絢を蓋するのは無理だとして、和希そらが上となると必然的に東上主演者は上にくるということになります。

となると、水美舞斗・永久輝せあ・暁千星・瀬央ゆりあ・桜木みなとの蓋にはなれないということです。

正直、100期以下の蓋になることを求められている人材では無いと思いますので、もうそういう使い方はされないのだろうなあ、と思います。

そして現在専科に凪七瑠海以外の路線はいないので、そういう人事は終わりなのかもしれません。

 

それにしても最近は波線下の実質ヒロイン(空美咲・天紫珠李など)が多かったのに対して、夢白あやはしっかり載ってきましたね。やっぱり違いはあるのだろうなと思いました。

 

どちらの公演も楽しみです…!

 

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花組「TOP HAT」配信感想

お久しぶりです

 

プライベートが忙しく…更新がなかなかできず申し訳ありません。

「ガイズ&ドールズ」のチケットがナビザでご用意されました!!

A席1階端っこですが土日を2枚当ててくれたナビザに感謝…!母と行きます。個人的には退団後初だいもんです。楽しみすぎる〜!!

ナビザはステータスこそないものの、NEWSIESも当たりましたし、いざという時頼りになるイメージです。

 

さてそれでは早速花組「TOP HAT」の感想です。

 

最初に思ったのは、これは生で観たかった…!!ということ。やっぱりタップダンスは音を含めて生で観てなんぼです。

ストーリーは大きなことはなく、永遠に勘違いがすすんでいくものの最後には誤解が解けハッピーエンドという感じで、頭を使わずに観られる感じで良かったです。

それではキャスト別です〜!

 

ジェリー・トラバース : 柚香光

かっこよさが極みに極まってきてもはや芸術の域に達してきましたね…。男役としての見本という意味ではちょっと違って、だいぶ個性的なのですが、彼女にしか出せないオーラと魅力がある。細かい仕草1つ1つがキュンを生み出す魔法のようで、顔と身体のラインはどこからみても美しい。

そんな2次元や妄想から出てきてしまったようなれいちゃんのふむ見事なタップダンス。最高です…!!!

お金はあるのに考えは軽めで女性にモテるのに本命には叩かれたりしちゃうというキャラで右に出るものはいません。流石の仕上がりでした。

 

デイル・トレモント : 星風まどか

かわい子ちゃん的イメージが今まで強かったのですが、学年があがり組替えも経験してすっかりお姉様になった印象を受けました。魅力的な女性という役がハマるようになったのはかなりの成長だと思います。歌は相変わらず見事でしたし、やっぱり海外ミュージカルを歌うまどちは、最高に聴きやすくて良いな!と思いました。

 

ホレス・ハードウィック : 水美舞斗

巻き込まれオジサンという役をあそこまで上手く自然に演じられるようになったことに感嘆しました。ああいう立ってるだけで面白い系、一所懸命なのにちょっとダサいみたいな役所はある意味すごく難しいと思うのですが自然でした。最近お髭やおじさんが多いので次のショパンがものすごく楽しみなのです!

柚香光が個性派だとしたら、水美舞斗は正統系。とにかく美しい同期2人の共演が堪りませんよね…!今回もバディ芸が多くてファンはみんな嬉しかったと思います。そしてあの柚香光の隣にいてなお存在感を失わず魅力が輝くというだけで、本当は水美舞斗のスター性はすごいということだと改めて思いました。

 

マッジ・ハードウィック : 音くり寿

職人ですね…!もう何やっても上手いこと上手いこと。今回も年増演技が自然で、口うるさいオバサンながらどこか可愛げもあるキャラクターとしての塩梅が見事でした。「それ以外は I LOVE YOU」の歌もとってもキュートで素敵でした。

 

ベイツ : 輝月ゆうま

れいまいコンビと3人で舞台上に並んだ時のスペシャル感ったらすごいですね…!!!95期全盛期の今、専科という全ての組への出演が可能なところへ異動したことはこれ以上ないくらい美味しい采配だと、頭では分かっていてたのに目で見て改めて思いました!

舞台はさすが一流の別格役者だけあって、絶妙な間も存在感も素晴らしかったです。

 

アルベルト・ベディーニ : 帆純まひろ

癖強な役とはいえ、本人のもつノーブルな魅力が良くも悪くも役の印象を消してしまった感じ。最後振られちゃうところは若干かわいそうにも思えて、これは可哀想にみえることが正解なのかな?と少し思いました。とはいえ新しいフィールドへの挑戦で安定した存在感と演技をみせ、これからの活躍の幅が広がることにさらに期待です!でも愛月ひかるのようにおかしな役ばかり来ることはなさそうな印象なのが、良くも悪くも今の結果なのかもしれません。

 

感想はここまでです!

次回観劇感想は、「冬霞の巴里」を生観劇の予定なのでそちらの感想になります。

 

 

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月組「FULL SWING」感想

こんばんは!

 

なんとか滑り込みたい感想シリーズ、ギリギリですが書いていきます。

コロナによる中止はなく、取ったチケットが全て生きて本当に嬉しかったです。

 

では早速サクサクいきます。今回は場面ごとです。

 

1番好きなプロローグ!

初観劇の時マーママママーって歌うから正直若干笑いそうになってしまったのですが、あのトレンチコートすごいですよね。そこからの全員現れて華やかになるところが、あぁ宝塚!!という感じで最高です。

Begin the Beguineのアレンジも素敵で、振数が少ない中で小洒落ていて素敵ですし、その後のFrenensiこそ私たちの観たかった幸せな2人…!という感じで尊い

 

ノマドの場面は暁千星率いる月組若手というだけでエネルギーがビシビシ伝わってきますし、すごくハードなダンスなので見応えがたっぷりです。ただストーリーは伝わらないというか、NOS観てなかったら分からなかったです笑

 

ジゴロはまずヒロイン格が晴音アキなのが驚きでしたが、歌だけでなくダンスもすごい!さすがでした。私あの禁酒法ダンス(勝手に命名)大好きなんですよ!!

彩みちるの黒リボンちゃん最高にかわいいですし、1人だけ色気たっぷりの結愛かれんも大好き。千海華蘭・春海ゆうの上級生が踊るハードダンスも見もの。

ちなみに個人的ツボなのは白雪さち花はじめ歌手たちに手でクイクイって指揮を出す佐々田愛一郎先生です!笑

 

ジャンゴの場面は、幕が開いていく時に1つずつ明かりがみえていくのが素敵だな〜と思います。そこからあの楽しさと切なさと狂気が紙一重のなんとも言えないカフェの雰囲気が堪らないんですよね…!全体的に退廃的な雰囲気とジャズの音楽がなんとも言えなくて。

 

中詰めはどの場面も素敵ですが、暁千星のNight&Dayが最高です。これからの組を担う存在たちに去る彼女がなにかを遺しているような、て本人がどれだけ成長したか分かるほどの色気のある伸びやかな声も魅力的。ちなみにここで全員の顔をチェックするのがポイントです。人数が少ないので月組若手を把握しやすいです。

そして!It's all right with meが!!この公演で1番の見どころかもしれません。上手い3人なので魅せ方が違います。大人の余裕がある鳳月杏・大人と少年の狭間の絶妙な色気の暁千星渋さと初々しさの混在した風間柚乃のそれぞれの魅力が光ります。この並びも最後か…

 

ミッドナイトin巴里、最後が不思議というか何回観ても客席に、あ…終わり…?という雰囲気が漂う場面です笑 ちなつさんの治安の悪さってとっても望海風斗みがあって、これが花育ちギャングなのかな?と思いました。

地団駄ンス、かっこいいのかダサいのか絶妙なラインで、そんな振りありなのか!と思います。

 

その変な空気を壊すかのように始まるフィナーレ。白雪×晴音×夢奈×蓮の安定感たるや!その後の娘役3人も可愛いですし、なによりも彩みちるの銀橋ソロ!最高の見せ場、1人渡りおめでとう!!!すっごく可愛くて、これこそ俺たちのみちる!という感じと同時に、ものすごい咲妃みゆぽさを感じられて、長年の時を経てゆうみちゃんが月組に帰ってきた!感があるのが良いですね。

そこからの暁千星の回って歌って回って、というところもさすがです。他の人にはできないあの回転数。

 

娘役のバモッ!っていう掛け声が最高に好きです。そこから男役群舞の独特なリズムからの3組デュエットの流れはスピーディーすぎてもったいないくらいで本当に見どころしかありません。

3組デュエットは全組みたいのに、絶対にリフトしまくるありちゃんを見てしまう不思議。

最後にトップコンビが銀橋に出てきて、顔をカッてあげた時の顔の相性の良さが眩いばかりです。

 

エトワール良いですよね、個性的で!笑 あの迫力の声の出し方ができるのがさすがです。

そしてなによりも大劇場で大羽根背負う姿は感涙でした。

 

なんとか間に合って良かった…大満足です!

 

 

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