丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

月組「今夜、ロマンス劇場で」感想②

こんにちは!

 

無事に千穐楽まで走り抜けられそうな雰囲気がしてきて良かった月組

最近プライベートが忙しく感想の続きを書けていませんでしたが、千穐楽までになんとか終わらせたい…!と書いていきます。

そして!「グレート・ギャッツビー」も主な配役がでました。前作を観ていないので私からのコメントは控えます。先行画像がまた美しい…毎回美しさ更新してきますね。

 

本日はメイン以外のキャスト別を、サクサクと短めにまとめていきます。書きたい人いっぱい!

メインキャストの感想は下記から。

月組「今夜ロマンス劇場で」感想 - 丸の内OLの観劇日記

 

山中伸太郎 : 風間柚乃

健司が普通の人なら山中はもっと普通の人。宝塚においては普通の日本人を演じるほど難しいことはないですし、芝居が飛び抜けて上手いとされる月城かなとの同僚を自然に演じられているというだけで、もう実力がどれほどのものか分かります。

今作は上級生に囲まれていることが多い中で、助監督たちのナンバーをみるとやっぱり上級生になってきたんだなあ、と感じます。

 

成瀬塔子 : 彩みちる

当たり前のように馴染んでいてこれが合流1作目とは信じがたいです。お嬢様で父の会社で働きながらも、それを鼻にかけるでもなく真摯に頑張っているのが伝わるところが最高に可愛いんです。

 

本多 : 光月るう

歩き方がプロすぎて…!あのなんともいえない老人ぽさ、さすがです。最後幸せそうなのがなによりです。

 

三獣士 : 蓮つかさ・英かおと・柊木絢斗

3匹の特に狸吉のメイクが本気なのが良いです。絶妙に可愛くないというか、動物役に真剣なのが好感度高すぎます。そして歌のハーモニーが上手くて安定ですし、鳩三郎もクルックーしか言えないのが逆に美味しいですね〜。さすが芝居の月組、かっこよさより本気!という感じで好きです。

 

妖怪の歌手 : 白河りり

ものすごいドスの効いた声で歌っているのが素敵なんです。実力をみせつけられているようで堪らないです。

 

セブンカラーズ : 結愛かれん

セブンカラーズ全員可愛い〜のに、絶対に緑に目がいくようにできている。圧倒的センター!俊藤の取材に映り込もうとしているのがツボです。

 

狭霧・雨霧 : 礼華はる・天紫珠李

同期で毎日アドリブ考えて、毎日タンゴで組んでいて楽しそうなのがなにより。タンゴはレベル高くて見事です。特に雨霧は可愛いヒロインよりもなんかこういう変な役でこそ魅力が出ている気がします。

 

社長・監督 : 千海華蘭・佳城葵

分かる…こういう人いる…!!という感がすごい2人。可愛い社長と胡散臭い監督が大好きですし、あの2人がいるからこそ京映のリアル感があると思います。

 

警官 : 朝陽つばさ

おそらく今までで1番目立つ役…!一人芝居があって難しい役だとは思いますが、毎回笑いをとり、見事な小芝居も見どころ。さすがこの組で育っただけある!未来は明るい!!と思いました。

 

今回のキャスト別はここまで!

なんとか千穐楽までにショーの感想を書きたい…!

 

 

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真風退団は出ないのか?最近の人事事情

こんばんは 

 

全然…全然出ないぞ…宙組トップスター・真風涼帆の退団発表です。

正直に言えば、「シャーロックホームズ / Deciuex」のタイミングが卒業公演(その場合星風まどかの異動はなし)だと思っていたので、ずっと心の準備はしているのですが。嫌いとかやめてほしいとかではないのです!あの完成された男役はいつまでもみていたい。ただ、他組の同期や後輩に追いつかれ抜かされていく芹香斗亜・桜木みなとの姿をみていると、もうステップアップするには十分すぎるくらい待って経験もかなりつけたと思うので、宝塚が続いていくためには必要なことなのだと思います。

 

あとはここ最近の発表をサクサクまとめていきます。

 

まず宙組は、和希そらが抜けてやっっっと瑠風輝が階段1人降りにNOS出演。いつかくるであろう新体制は3番手でしょうから、ここからの巻き返しに期待です!出番が増えれば自動的に成長しそうな気がずっとしてるんですよね笑

ハイローで初めて主な配役に入った鷹翔千空。まずは本命認定おめでとう!!紫藤りゅう・瑠依蒔世を抜かし、風色日向・亜音有星にも差をつけたことになるので、これは大きい!チャンスを是非掴んでほしいです。

この配役でほとんど次期体制は分かる感じです。コッティはアンバサダーではないので組替え可能ですが、組替え先でアンバサダーとぶつかるのでメリットがないからステイかなと思います。

 

続いて星組はやっっっと若手バウ!極美慎の初主演!!めでたい!!!!個人的にもとっても嬉しいです。ただ、風間・聖乃ほどの安定感もほどの勢いもないので、正直かなりチャレンジになると思います。頑張って一皮剥けてほしい!!先生もデビューですね。あらすじは面白そうなのでそこも期待です。

これで三巴から頭抜けることになります。同期が降ってきて後輩がバウ主演の天華えまが切ないですね…。

 

目下の注目は瀬央ゆりあ・暁千星の番手。ジェントルライアーのDVDが出るので2番手?とも考えられますが、ブエノスアイレスでDVDが出されれば同じ扱いなので、そこが分かるまではなんとも言えません。永久輝せあの冬霞のDVDが出ればブエノスアイレスも出るだろうなあ。

 

めぐりあい退団者は、天寿光希・音波みのり・華雪りら。91期美の別格二大巨頭コンビの卒業でついに時代が変わりますね。これで本当の意味で柚希礼音・紅ゆずるからの卒業という感じです。

こりらちゃんについては星での扱いが悪すぎて未だに何故組替え…と思っているのですが、餞別で目立てるといいな。

 

そして新人公演!初主演で組替えの決まっている咲城けい。

新公主演経験付で外に出すのは精一杯の餞別です。さすが星組という感じ。これで次回は最後の一押しでもう一度天飛華音に回すことも可能ですし、その後でも稀惺かずとに十分な時間もあるので上手だなと。

ヒロインは満を辞して詩ちづる。ちゃんと育てる気があるようで安心しました。

礼・舞空コンビも長期と言われてきましたが既に4作目。半分近くはきていることになるタイミングで、それぞれ3期下の暁・という明らかな本命が出てき始めたのは人事運びが上手いなと思いますし、同組出身の2人が組むことは朝夏・実咲(この2人は一緒に銀橋渡ったりバウしたりもっと濃かったですが)以来の運命的采配でなるほどと思いました。

 

そんな咲城けいがやってくる雪組は、なぜ夢介の主演が縣千だったかの答え合わせとも言えます。

綾×縣と同じ流れに華世京としていくのだろうと考えられ、完全にポスト綾凰華ですね。彼女は退団を選びましたが、このポジションはものすごく美味しいので本当に組替えラッキーだと思います!

 

それぞれがそれぞれの組でどう歩んでいくのか引き続き注目です。

 

 

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舞台「千と千尋の神隠し」感想

こんにちは!

 

観てきました!帝国劇場「千と千尋の神隠し

何を隠そう、私はこの映画が大大大好き。映画館で公開された当時幼稚園児の私は母にねだり、なんと4回も劇場に足を運びました。その後もテレビでやっていればつい観てしまう。たぶん人生で1番たくさん見た映画です。

 

まず全体感想から書くと、良くも悪くもオールドファッションでした。

いろんなところで取り上げられているように、人力での演出が多いです。まっくろくろすけも手動で操られていますし、ハクが龍として飛ぶシーンや釜爺の長い手も全て手動。

蛙とかネズミに変えられた坊などパペットも多かったです。パペットといえば、劇団四季の十八番ですよね。

普段宝塚ばかり観ていた私としては、パペットを人が動かしているのも新鮮でしたし、なにか別のキャラクターを動かすためだけに出てくる「本来みえない人」というのは新しかったですが、同時に昔は全てこうだったのだろうなというのも感じで新しくも古い不思議な気持ちでした。

個人的には、あくまで個人的にはですけど、CGや舞台装置をフル活用した最先端な方が、人力より好きです。龍になったハク様とか大きなものを動かしている時は全然気にならないのですが、まっくろくろすけや銭婆に姿を変えられた蚊とネズミとか、あとは釜爺の手とか、小さいものを動かしていると人の方が目立ってしまうのと、動かしているものに対して人が大きいのでなんだか混み合っているように感じる部分、そして「見えない人」はどういう顔して舞台にいるのかな?とか気になってしまって、本来の物語への集中が少し削がれてしまったように感じました。

あとはとにかく盆が回る!回る!!セリはほとんど使用していなくて、盆を回すことで舞台が流れていきます。暗転はほとんどなく盆回しだけで進んでいくのでそこはすごくスムーズでした。同じ盆なのに、湯屋の中にも外にもなってお見事!!

ジョン・ケアード氏の演出はそれはそれで素晴らしかったですが、イケコやウエクミだったらどうしたのだろう?とも同時に思いました。

 

この劇場版の最も良かった部分は、原作映画へのリスペクトです。歌は2曲くらい増えていましたが、基本的に使われるBGMは全て映画と同じもの。同じ曲が同じタイミングで流れます。ストーリーも、どこかを切り取ったりどこかを舞台版として誇張することもなく映画そのまま。

キャスト陣に至っても自分の味を出そうというのは全く感じられず(良い意味です)、アニメの完全オマージュにみんなが全力でした。

 

それではキャスト別感想を少しだけですが書いていきます!

 

千尋 / 千 : 橋本環奈

テレビでみるあの可愛い橋本環奈が生で…!たしかにちゃんと可愛かったはずなのに、感想としては「可愛かった!」とは思わないんです。それは、"橋本環奈"ではなく"千と千尋"が舞台にいたからだと思います。小学生の千尋はそのまま千尋でしたし、湯屋で働く姿は本当に千がそこにいました。

テレビや映画で演技を観たことがありますが、その時とはレベルが違う、もう相当稽古して千尋のオマージュに全力を注いだのだと、その魂に感服です。

 

ハク : 醍醐虎汰朗

セリフ一言目から息を飲みました。ハク様が、本当にそこにいたのです。あの独特の声の性質を完全オマージュ、それってすごくないですか?!

衣装や鬘やメイクも相まってですが、なによりもあの声です!だから本当にハク様にみえる。いやはや素晴らしいです。彼を観たのはたぶん初めてですが、ここまでのオマージュ力があるのであれば相当な研究心と芝居心があると思うので、他の役も是非みてみたいですね。

 

湯婆婆・銭婆 / 夏木マリ

この方は映画版の声優ですから、もう本物なので本物です。メイクが濃すぎてびっくりしちゃって、でも声は本物なのでオペラでみるのはやめました笑 湯婆婆が怒り狂うと顔が大きくなる演出があって、こちらも人力で顔のパーツを9つ位に分けてお面を動かす形で表現するのですが、ディズニーシーの旧マーメイドラグーンシアターを覚えている方いらっしゃいますか?今の姉妹たちが歌うバージョンではなく、ちゃんとアースラに騙されてから海に戻る演出の方です。私あれが大好きだったのですが、あの時のアースラの顔が上の方に出てくる時と、今回の怒り狂った湯婆婆の顔の演出が一緒で!!しかもマーメイドラグーンシアターってセバスチャンはもちろん魚たちやアースラのタコ脚を人力で動かしていて。あぁ!エモいとはこれ!!あの懐かしきマーメイドラグーンシアターの思い出…となりました。共感者いましたら是非コメントください笑

 

リン・千尋の母 : 咲妃みゆ

これが!我らヅカヲタの誇る俺たちのゆうみです!!と鼻が高くなるほどの演技力。まず、母の方はその一言目から完全オマージュで、冷たい母の役は新鮮すぎて、数少ない動きもアニメそのものすぎて本人の面影なし。すごいです。

そしてそこからのリン、これ言われなかったら母と同じ人とは気付かないくらいの見事な別人!リンも話し方から粗忽な動きまで完全再現。いつものゆうみちゃんの声も美しくて大好きですが、そうではなくアニメで聞き慣れたリンがいました!

さすがは宝塚OGの中でも屈指の演技力を誇る方、素晴らしかったです。

 

千尋の父 / 大澄賢也・青蛙 / おばたのお兄さん の2名については、あれ?映画から音源とって流してる?と疑うほどのそっくりさ。びっくりしちゃいました。おばたのお兄さんのパペット捌きも見事でしたし、カオナシに飲まれてからの絶妙な声の出し方の違いもさすが。

カオナシについては、ダンスの表現とかはあんまり分からなかったのですが、あのキャラを完全再現し動き方含め現実世界に出てこさせただけで見事です。食べて太っていく演出や金を出すところも自然でした。

 

千と千尋ファンとして、納得の素晴らしい舞台でした!チケット取れてよかった…

 

次回の観劇感想は再び月組です〜!

宙組振り分けと本公演主な配役、星組別箱も出たので人事記事を書くかも…?

真風涼帆の進退が出るとすればこの1週間ですからその辺り次第です。公式をみるたびに緊張する日々です…。

 

 

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月組「今夜ロマンス劇場で」感想

こんにちは

 

暖かくなりました。嬉しいです。でも花粉症と季節の変わり目で身体の調子が悪くなりがちなので、次の月組までに絶対万全に!と思います。皆様もお気をつけください。

 

月組今夜、ロマンス劇場でをキャスト別感想書いていきます!全体感想は下記から読んでください。

月組「今夜ロマンス劇場で / FULL SWING」感想 - 丸の内OLの観劇日記

 

牧野健司 : 月城かなと

この話は映画の中の美雪が現実世界に出てきてしまうという一大イベントはあるものの、その後の現実世界で大きな事件があるわけではありません。殺人も戦争もなければ革命もない。だから健司もごく普通の助監督でありサラリーマンなのです。そんな普通の人だからこそ演じるのが難しいと思うのですが、さすがの演技力…ものすごい自然に生きているのです。

あんなに素顔が綺麗でかっこいいのに、牧野は特別かっこいいわけではない。どちらかというとヘタレでモテるタイプではないのに、うーんよく見るとかっこいいかも…?みたいな。そこにちゃんと気付いてる塔子は良い女なわけです。"月城かなと"としてのかっこよさを役であそこまで消せるのがすごいです。そして若い間はそんな感じなのに、人は老いると味や良さが出る時があるというのが老年期の演技で見事。「いつもの遊びをしよう」から客席の涙が止まらないのは間違いなく演技の賜物です。

 

美雪 : 海乃美月

じゃじゃ馬でお転婆で大迷惑かましても品を失わない、簡単なようで難しいですがその塩梅が素晴らしいです。まず健司が一目惚れするのが納得のビジュアルが大成功です。

自由に伸び伸びしているようで、ルールを守って時折切ない顔をする姿や、塔子の様子をみて出て行く時のなんとも言えない表情、さすがは芝居の月組と育っただけあり、ただの姫様では終わらないのが美雪の良さ。

今までたくさんのヒロイン格を演じてきたわけですが、ここまで明るいキャラは珍しかったので、意外にもフレッシュにみえました。

 

俊藤龍之介 : 鳳月杏

真骨頂ここにあり…!大スターなのに笑えるその絶妙さがお見事。もう名乗る時から1番面白くなる「間」を分かってるんですよ!ずるい!!

悪魔祓いの歌、最高です!もはやあの映画フルでみたいです。「妖怪たちっ成仏の時間だぜ、Let's 輪廻」って逆に縁起悪そう笑

俊藤、基本変な服着てるのに全部似合ってるのはさすがはタカラジェンヌの中でも屈指のスタイルを持つからです。

そして何回も言いますが、あの面白さとハンサムガイのかっこよさの絶妙さは、滑舌の良さあってこそ。今回も素晴らしく聞き取れる〜!

 

大蛇丸暁千星

この役を魅力的に演じられるようになったというのがなによりも本人の成長の証。同じ役がピガールより前にきていたら、こうはならなかったでしょう。オリジナルキャラクターだからこそ自由だけど難しかったと思います。1歩間違えれば、すごく痛い存在や地味で印象に残らなくなる可能性もあった中で、愛すべき面白キャラになったのはその絶妙な調整ゆえだと思います。

変な衣装とトート閣下ぽい鬘を謎に着こなしているのは本人のスタイルゆえですし、おもしろいことを言おうとしていないのに笑っちゃう微妙な間も心得、さらに後輩たちへのツッコミも担当。たしかに出番は少ないけれど、これこそ大スターへの1歩と言うべき月組本公演最後の爪痕でした。

そして歌唱力!ものすごい成長!!タンゴは見事すぎて聞き惚れました。

 

メインキャストはここまで!

文字数が増えてきたので、他のキャストは次回にします〜!

 

 

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月組「今夜ロマンス劇場で / FULL SWING」感想

こんにちは!

 

月組無事に始まって良かった!!これで一応止まっているものはないということですね。そして雪組大劇場の作品も発表。今から宦官の朝美絢の姿を妄想し(勝手に配役決定)悶えております。

 

さて、月組公演の感想を書いていきます。

ありがたいことに数回観られるので、まずは全体感想を書いていきたいと思います。

 

1幕今夜、ロマンス劇場で

 

ヘタレを演らせたら俳優1と言っても過言ではない坂口健太郎と、ヘタレを演らせたら男役1の月城かなと。さすがのヘタレ具合なのに「おやすみなさいプリンセス」「姫、これをどうぞ」とか言っちゃうところが堪らないですよね…!

またヒロインの綾瀬はるかが口が悪くても品を失わなかったのと同様に、海乃美月もジャジャ馬でも上品なまま。

このヘタレだけど一途なところがカッコいい健司と、お転婆で口が悪くても上品な美雪というキャスティングに、それぞれ芸能界とタカラジェンヌでハマっていたと思います。

 

一般的に漫画や映画が宝塚版になる時は、宝塚版の楽しみ方として違うものと捉えた方が良いと思います。花男とかね、宝塚版も最高だけどやっぱりドラマはドラマで良い、みたいな。

でもこの今夜、ロマンス劇場でという作品は、ほとんど同じものとして楽しめるのが新しいな〜と感じました。映画も舞台もほとんど同じ長さなので物語を圧縮したり伸ばしたりしていないからかもしれませんし、映画版の2人も宝塚版の2人もすごく自然な演技をする方々なので役者の味が良い意味で薄かったからかもしれません。

 

舞台演出では、映画の映像がそのまま舞台に載っている引き継ぎは本当に見事でしたし、それが幕開けの白黒と最後のカラーも素晴らしくリンクしていたのが印象的です。あれは本当に見事です。そして白黒の時は後ろ姿で登場するのが美雪で健司は世界観に馴染めていないのに、最後のカラー版では登場が健司で主役として存在している若干の違いも見事。

海ちゃんの衣装が特に色合いが鮮やかで、姫としてのドレスはもちろん、全て可愛く着こなしていて素敵でした。

あと、演出面での特にお気に入りは、健司と美雪がどういう風に過ごして、老年健司の病院までの人生を歩んでいったかの場面。蘭尚樹・彩音星凪・夢奈瑠音のダンスで紡ぐ健司の人生が、なんかとっても健司なんですよね…!さすがは芝居の月組だと。プロポーズしてから病室まで、ちゃんと2人は暖かい人生を歩んだんだなと思わせてくれるところが素敵だなと思いました。

 

映画では描かれなかった、美雪がいなくなった映画の中の世界。役を増やすために作った演出かもしれませんが、映画の中にいた仲間や敵にも映画の中の人生があり、まあ一応そっちの方もハッピーエンドで安心してねというところまで描き切ったのは小柳先生見事だなあと思いました。

暁千星大蛇丸はじめ、映画の中の世界のおかげでだいぶ役が増えたのは事実ですし、宝塚でやるのであればそこは必須だったと思うので上手いなあと感じました。

 

2幕の「FULL SWING」

1幕がトップコンビのお披露目という感じだったのに対し、新生月組のお披露目というイメージが強い作品です。

地味といえばたしかに全体的に地味なのですが、落ち着いてる雰囲気がすごくあっています。月城かなと・海乃美月といえばラスパやアンカレというように大人の雰囲気が似合いますし、鳳月杏もハンサムガイとは違う余裕の色気がたまりません。さらに成長して大人の色をぐっと出した過去とのギャップにやられてしまいそうな暁千星に、良くも悪くも若手のフレッシュ感のないドンとした風間柚乃という現体制の魅力がたっぷり詰まっていました。

 

でもなにより言いたいのは、99〜103期あたりの男役ハードすぎない?ということ笑

礼華はる・彩音星凪に至っては全場面いる…!それもわりと目立つ位置にいるうえに本人たちも等身バランスで目立つから目につく。トップスターがプロローグの後2場面(龍・ジゴロ)休んでる間にどちらも出た後にジャンゴにもいるし中詰めもすぐ出てくる笑 まじでハードです、

 

ショーについては全体感想というより場面ごとに書いていきたいので、ここまでにします!

 

個人的な事情ですが、最近プライベートがとても忙しく、更新頻度が下がっております。

気が向いたり記事が書けたら更新しますので、もしよろしければ楽しみにしていただければと思います。

 

 

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星組「王家に捧ぐ歌」配信感想

こんばんは!

 

宙組「NEVER SAY GOODBYE」の幕が上がることが決まって良かったです!!

星組「王家に捧ぐ歌」ライブ配信を観ました。感想を書いていきます〜!

 

全体感想としては、なんか…既視感があるぞ…と思ったのですが、ロミオとジュリエットと被るんです。初めて気付きました。

赤と青の家同士の対決が、白と黒の国同士の対決に。モンタギューの1人息子がエジプト将軍、キャピュレット卿の娘がエチオピア王女と立場までそっくり。2人だけが国/家を捨てた先にある世界/街の平和を望んでいるにも関わらず、周りには理解されず味方にも敵にも非難されるという構図、死によって結ばれるというのも同じで、なんだか全体的にずっと既視感を感じました。

 

ロシアのウクライナ侵攻が現在進行形で進んでいる中で、強い国と弱い国が戦うという作品とその中で歌われる「戦いは新たな戦いを生むだけ」という強いメッセージ。もちろん世界がこんなことになるとは思わなかった時に再演が決まったわけですが、タイミングにしても内容にしても物事の本質をついているとドキっとしてしまいました。

ロシアものの作品はしばらくスカステでも禁止かな…。名作たくさんあるんだけどな…。

 

そしで問題の衣装、生観劇した人の感想では気にならなくなったという意見も多かったのですが絶対に前の金ピカの方が良かったと私は思います。

あの豪華さあってこその王家、白い布生地じゃやっぱりダメだーーーーと思ってしまいました…。というか終始衣装が気になりすぎて若干集中できなかった、、、。

エチオピア勢は良かったですね、黒に統一されてて個人のこだわりも感じられましたし、娘役も少ない中で歌が上手い人が多く配されていてアフリカの土の歌は本当にエチオピアの空気を感じられるような素晴らしいものでした。

 

それではキャスト別感想です!

 

ラダメス : 礼真琴

歌が、歌の迫力が、さすがのものでした。特にあの私だ!の歌は圧巻です。頭もキレそうだし運動神経抜群で1on1も強そうだし、それはあなたが将軍ですよね〜という感じでした。立ち回りがたくさんあるわけではないのに将軍としての実力がダダ漏れているのがすごいですし、だからこそアイーダへの「あなたはそんな男に惚れたんですか」の一言の時のかっこよさたるや…!たまりません。

嗚呼…金ピカで観たかったなあ…。それでも途中なんだか納得してしまうのはやっぱり実力でねじ伏せているからこそだと思いました。

1つだけ珍しく欠点的部分を述べるとすると、星は5組の中でもかなりメイクが濃いのですが今回の王家は特にすごくて。エジプト人は白基調なのは分かるのですが、顔白く塗りすぎです!!笑 月光イメージの照明にあたるともう真っ白で、しかも白髪ロングスタイルの鬘が相まって、あれ?トート閣下いる?!となりました。

 

アイーダ舞空瞳

今まで演じてきた役の中でアイーダが1番好きかもしれません…!意志のしっかりした強気で誇りを持った女性像がもともと似合いますし、ジュリエットでは気が強すぎるなと感じたもののアイーダはこのくらいでちょうどいい。ドレッドヘアがすごく似合って小顔をさらに演出していて、色黒のメイクも似合っていましたし、新衣装もアイーダだはスタイルの良さが出ていて良かったです。エチオピア人に対するイメージがあまりないのですが、どちらかというとハワイやタヒチの姫みたいでしたね。

演技の節々、歌い方に実咲凜音の面影をものすごい感じたので、すごく前作を研究したのではないでしょうか。

 

アムネリス : 有沙瞳

さすがに素晴らしいアムネリスでした。歌が上手いのはもちろんのこと、アイーダをいじめる迫力たるや恐ろしいものでしたし、なんといってもファラオになると決めてからの気高く強い女帝としての演技が見事です。王女はアイーダだけではない、アムネリスもまた王女なのだと。彼女にも守るべき国があり、父が大切であり、強く生きると決めた女帝としての表情は、女としての表情よりもさらに美しい。それを表現しているのがすごいなあ、と思いました。

 

ウバルト : 極美慎

かっっっこいい!!等身バランスが最強でエチオピアの黒い衣装もお似合いでした。そして狂気じみてる。怖いよ、怖いよ兄ちゃん…!美形で気が強いのがアイーダととっても兄妹でしたね。

真風涼帆が演じていた時も2番手にしては出番少ない(とはいえ何度も言いますが合流のタイミング的にあれが限界かと)とは思ったもののちゃんと2番手にみえたのですが、今回は2番手ポジというにはちょっと弱いかな…と思ったので、スターとして身につけなくてはいけない概念的何かというのはもう少し努力が必要なのかなと感じました。あと歌はもう少し頑張らなきゃですね…。ビジュアルが最強なのですが、それだけでOKという学年ではなくなってきたので…まあその辺りが三竦から抜け出せない理由なのでしょうね。

 

ケペル : 天華えま

白い衣装に色白メイクがこんなにも映えるとは!かっこいい!!エジプトの戦士としての勇ましさとラダメスの友人としての嘆きや優しさの演技が見事でしたし、立ち回りの美しさも歌の安定も素晴らしかったです。エチオピア人を蹴る時の冷たい顔と、ラダメスを地下に送り込む絶望の顔がどちらも最高でした。

暁千星の異動、綾凰華の退団から考えるに、なんだか卒業してしまう気がしてならなくて…舞台の端々からそんな雰囲気を感じてしまったのは私だけでしょうか。。。

 

メレルカ : 天飛華音

もう1人ラダメスいる…?と思ったらメレルカだった笑 さすがは正統血統です。ラダメス亡き後の将軍はメレルカだろうなあ。ダンスも立ち回りも安定、歌も上手くて完成度が高い。

なのになんだか絶妙に蓋されている感?が人事的には気になりましたね…。

 

カマンテ・サウフェ : ひろ香祐・碧海さりお

この2人顔が強すぎて本当にエチオピア人ぽい笑 エチオピア人知らないんですけどね…。屈強な戦士感があったのが印象的です。

 

アモナスロ : 輝咲玲央

ダントツに変な衣装だったのに謎に着こなしていたのがすごかった笑 迫力満点で、正気でもおかしくなっちゃっててもどっちも怖いという。でもその怖さあってこそ、あの息子と娘がいるんだな…と納得してしまったのでした。

 

全員分は書けないのでここまで!名作でした。

次の観劇感想は月組の予定です〜!

 

 

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正ヒロなし、別箱のヒロイン事情

こんにちは!

 

星組別箱の幕がどちらも上がることになり、本当に良かったです。宙組は半分以上が中止に…それでも幕が上がることを祈ります。そして月組東京も公演しますように…!!

 

最近の気になる別箱ヒロイン事情について書いていきたいと思います。

なんだか最近、正ヒロインなしっていうのが多いと思うんですよね…

この正ヒロインとはどこをみて判断するかというと、一部の配役発表で主演と一緒に発表されるまたは波線上に配役が記載されることで判断しています。なのでそのような掲載方法ではなく、普通に学年順で配役が載っていて物語上ではヒロインだったという場合は実質ヒロインとされるのです。

 

まずはデータをみていきましょう。各組直近3回のトップ主演ではない方の別箱のヒロインをみていきます。

 

永久輝せあ主演「冬霧の巴里」正ヒロインなし

水美舞斗主演「銀ちゃんの恋」正ヒロインなし

聖乃あすか主演「Prince of Roses」正ヒロインなし

暁千星主演「ブエノスアイレスの風」正ヒロインなし

風間柚乃主演「Love and All that JAZZ」きよら羽龍

月城かなと主演「ダル・レークの恋」海乃美月

縣千主演「Sweet Little Rock'n'Roll」夢白あや

朝美絢主演「ほんものの魔法使い」野々花ひまり

彩風咲奈主演「炎のボレロ潤花

瀬央ゆりあ主演「ジェントルライアー」正ヒロインなし

愛月ひかる主演「マノン」有沙瞳

轟悠主演「婆娑羅の玄孫」正ヒロインなし

轟悠主演「シラノ・ド・ベルジュラック小桜ほのか

芹香斗亜主演「プロミセス・プロミセス」天彩峰里

和希そら主演「夢千鳥」天彩峰里

桜木みなと主演「壮麗帝」遥羽らら

 

こうしてみると、花組が正ヒロインをおかない(しかし過去3作とも実質ヒロインは空美)、かつ、月・の最新作が正ヒロインなしのためなんだか最近正ヒロインがいないように感じただけで、実際はそうでもないということがわかりました。

 

上記の正ヒロイン経験者+過去3作ではヒロインではなかったものの経験者の音くり寿を足し、トップに就任した2人と退団者を抜くとメンバーは以下の通り。

音くり寿・きよら羽龍・野々花ひまり・夢白あや・有沙瞳・小桜ほのか・天彩峰里

つまりこの7人がトップ娘役以外で、現状ヒロインを務めるに値すると劇団から認められているメンバーということになります。

裏を返せば、空美にはチャンスを与えている最中ではあるものの完全に認めているわけではまだない、とも言えるのです。

そして気になるのは、彩みちるは「ドンジュアン」でも「CAPTAIN NEMO」でも正ヒロイン扱いではなかったということ。本公演を観ているだけでは逆に思えても、本当のところは野々花ひまり>彩みちるだったという事です。

 

急展開でトップ娘役になったとされる真彩希帆・舞空瞳も別箱正ヒロイン(舞空の場合は華優希とダブル波線上掲載)をちゃんと経験してからトップになっています。

なのでこのステップは欠かせないということでしょう。

 

現在、はトップ娘役が代わったばかり、は最も若く実力派なので代わる気配はありません。

それもあってヒロイン育成を急いでいないということが、105期4人娘が研4を迎えようとしている現段階でまだ誰も別箱正ヒロインにはなれていない理由だと思います。 

 

花組空美を育てつつも実咲凜音・舞空瞳よろしく上手く出さそうなポジションがないため、飽きを回避するために正ヒロインのポジションには置いていないのではないかと勝手に推測します。もしも良いポジションがなくて逸れてしまったとしても正ヒロイン経験がなければ何とでも言い訳できますし、この組はなにより本気を出すなら音くり寿という劇団屈指の実力派がいるので、演目や相手役によっては彼女をヒロインにすればいいし、本公演の扱いで下級生たちが抜かすことはかなり難しいと思います。

 

月組海乃美月が上級生なので短い?と思いきや、想像以上のコンビ売りをしていることと相手役である月城かなとが相当気に入ってそうなので添い遂げる可能性も十分あると思います。

きよら羽龍はせっかく歌って踊れるので、ブエノスアイレスのヒロインも取れたはずですが、かなり怪我が悪いのか休演で残念です。ここをどう巻き返してくるのかには注目です。

そして未だ正ヒロイン経験のない彩みちる・天紫珠李がいずれ取れる可能性があるのか、実際海乃美月から引き継ぐなら学年的にこの2人の可能性の方が高いと思うので、その辺りも注目です。

 

雪組は次回の別箱ヒロインが一騎打ちだと思うので野々花ひまり・夢白あやどちらがとってくるか大注目。個人的には夢白あや朝美絢の相手役候補としてとっておく気がするので、もし朝月希和から相手役を引き継ぐなら、次の別箱ヒロインが取れたら野々花ひまりにも十分可能性があると思っております。

 

星組有沙瞳・小桜ほのか、そして音波みのりがとにかく強いので、下級生がどう育てられていくのかは気になります。下級生筆頭は詩ちづるだけの状態なので、順番待ちしていれば次回若手バウではもらえるのでは?と思います。

 

宙組もとにかく天彩峰里が強いのですが、今さら若手バウ、しかもきっと次回は下級生の鷹翔千空あたりがあるとすればヒロインにはならないでしょう。そこをボカしてきてしまうのか、山吹ひばりがちゃんと取れるのかは気になるポイントです。

 

しばらくは動かなさそうなトップ娘役の並びですが、水面下の動きからは目が離せません…!

 

 

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