丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

舞台「千と千尋の神隠し」感想

こんにちは!

 

観てきました!帝国劇場「千と千尋の神隠し

何を隠そう、私はこの映画が大大大好き。映画館で公開された当時幼稚園児の私は母にねだり、なんと4回も劇場に足を運びました。その後もテレビでやっていればつい観てしまう。たぶん人生で1番たくさん見た映画です。

 

まず全体感想から書くと、良くも悪くもオールドファッションでした。

いろんなところで取り上げられているように、人力での演出が多いです。まっくろくろすけも手動で操られていますし、ハクが龍として飛ぶシーンや釜爺の長い手も全て手動。

蛙とかネズミに変えられた坊などパペットも多かったです。パペットといえば、劇団四季の十八番ですよね。

普段宝塚ばかり観ていた私としては、パペットを人が動かしているのも新鮮でしたし、なにか別のキャラクターを動かすためだけに出てくる「本来みえない人」というのは新しかったですが、同時に昔は全てこうだったのだろうなというのも感じで新しくも古い不思議な気持ちでした。

個人的には、あくまで個人的にはですけど、CGや舞台装置をフル活用した最先端な方が、人力より好きです。龍になったハク様とか大きなものを動かしている時は全然気にならないのですが、まっくろくろすけや銭婆に姿を変えられた蚊とネズミとか、あとは釜爺の手とか、小さいものを動かしていると人の方が目立ってしまうのと、動かしているものに対して人が大きいのでなんだか混み合っているように感じる部分、そして「見えない人」はどういう顔して舞台にいるのかな?とか気になってしまって、本来の物語への集中が少し削がれてしまったように感じました。

あとはとにかく盆が回る!回る!!セリはほとんど使用していなくて、盆を回すことで舞台が流れていきます。暗転はほとんどなく盆回しだけで進んでいくのでそこはすごくスムーズでした。同じ盆なのに、湯屋の中にも外にもなってお見事!!

ジョン・ケアード氏の演出はそれはそれで素晴らしかったですが、イケコやウエクミだったらどうしたのだろう?とも同時に思いました。

 

この劇場版の最も良かった部分は、原作映画へのリスペクトです。歌は2曲くらい増えていましたが、基本的に使われるBGMは全て映画と同じもの。同じ曲が同じタイミングで流れます。ストーリーも、どこかを切り取ったりどこかを舞台版として誇張することもなく映画そのまま。

キャスト陣に至っても自分の味を出そうというのは全く感じられず(良い意味です)、アニメの完全オマージュにみんなが全力でした。

 

それではキャスト別感想を少しだけですが書いていきます!

 

千尋 / 千 : 橋本環奈

テレビでみるあの可愛い橋本環奈が生で…!たしかにちゃんと可愛かったはずなのに、感想としては「可愛かった!」とは思わないんです。それは、"橋本環奈"ではなく"千と千尋"が舞台にいたからだと思います。小学生の千尋はそのまま千尋でしたし、湯屋で働く姿は本当に千がそこにいました。

テレビや映画で演技を観たことがありますが、その時とはレベルが違う、もう相当稽古して千尋のオマージュに全力を注いだのだと、その魂に感服です。

 

ハク : 醍醐虎汰朗

セリフ一言目から息を飲みました。ハク様が、本当にそこにいたのです。あの独特の声の性質を完全オマージュ、それってすごくないですか?!

衣装や鬘やメイクも相まってですが、なによりもあの声です!だから本当にハク様にみえる。いやはや素晴らしいです。彼を観たのはたぶん初めてですが、ここまでのオマージュ力があるのであれば相当な研究心と芝居心があると思うので、他の役も是非みてみたいですね。

 

湯婆婆・銭婆 / 夏木マリ

この方は映画版の声優ですから、もう本物なので本物です。メイクが濃すぎてびっくりしちゃって、でも声は本物なのでオペラでみるのはやめました笑 湯婆婆が怒り狂うと顔が大きくなる演出があって、こちらも人力で顔のパーツを9つ位に分けてお面を動かす形で表現するのですが、ディズニーシーの旧マーメイドラグーンシアターを覚えている方いらっしゃいますか?今の姉妹たちが歌うバージョンではなく、ちゃんとアースラに騙されてから海に戻る演出の方です。私あれが大好きだったのですが、あの時のアースラの顔が上の方に出てくる時と、今回の怒り狂った湯婆婆の顔の演出が一緒で!!しかもマーメイドラグーンシアターってセバスチャンはもちろん魚たちやアースラのタコ脚を人力で動かしていて。あぁ!エモいとはこれ!!あの懐かしきマーメイドラグーンシアターの思い出…となりました。共感者いましたら是非コメントください笑

 

リン・千尋の母 : 咲妃みゆ

これが!我らヅカヲタの誇る俺たちのゆうみです!!と鼻が高くなるほどの演技力。まず、母の方はその一言目から完全オマージュで、冷たい母の役は新鮮すぎて、数少ない動きもアニメそのものすぎて本人の面影なし。すごいです。

そしてそこからのリン、これ言われなかったら母と同じ人とは気付かないくらいの見事な別人!リンも話し方から粗忽な動きまで完全再現。いつものゆうみちゃんの声も美しくて大好きですが、そうではなくアニメで聞き慣れたリンがいました!

さすがは宝塚OGの中でも屈指の演技力を誇る方、素晴らしかったです。

 

千尋の父 / 大澄賢也・青蛙 / おばたのお兄さん の2名については、あれ?映画から音源とって流してる?と疑うほどのそっくりさ。びっくりしちゃいました。おばたのお兄さんのパペット捌きも見事でしたし、カオナシに飲まれてからの絶妙な声の出し方の違いもさすが。

カオナシについては、ダンスの表現とかはあんまり分からなかったのですが、あのキャラを完全再現し動き方含め現実世界に出てこさせただけで見事です。食べて太っていく演出や金を出すところも自然でした。

 

千と千尋ファンとして、納得の素晴らしい舞台でした!チケット取れてよかった…

 

次回の観劇感想は再び月組です〜!

宙組振り分けと本公演主な配役、星組別箱も出たので人事記事を書くかも…?

真風涼帆の進退が出るとすればこの1週間ですからその辺り次第です。公式をみるたびに緊張する日々です…。

 

 

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