丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

雪組「Lilacの夢路 / ジュエル・ド・パリ」感想

こんにちは

 

雪組公演「Lilacの夢路 / ジュエル・ド・パリ!!」を観劇しました。

蒼穹の昴の後、なんだかとんでもなく低予算にみえたポスター。蓋を開いてみれば、嗚呼って感じでした正直。というわけで熱量低めかつ辛口ですが、記録なので書いていきます。

 

まず主役の彩風咲奈演じるハインドリヒが全然魅力的ではない。トップスター演じる主人公に魅力を感じないって宝塚としてはダメだと思うんです。

机に向かってため息をつくシーンはあるものの本編で夢を語るばかりで努力している姿が全然みえないのが1つの理由かなと。なぜエリーゼに惹かれたのかも、エリーゼはハインドリヒのどこを好きになったのかも正直わからないくらい描き方が薄い。脚本も大問題だし、脚本悪くても素敵にみえればおっけー!と思わせることができなかったスター本人も…今回は良くなかっなかなと思います。(そういう意味ではカジノロワイヤルは脚本の綻びを真風涼帆の魅力で補いきれてたわけです)

今回が大劇場トップお披露目の夢白あや演じるエリーゼ。前回のボニーが魅力全開すぎてなんだか物足りない感じがしてしまいましたが、女性音楽家という立場に悩み苦しみながらも本人の明るさで前に進んでいくキャラの魅せ方はさすがに上手でした。だからこそ、音楽家じゃなくてジュエリーデザイナーとしての成功で良いのかい?となったし、そもそもエリーゼが手作りしたアクセサリーで足りない株式予算が足りるのであれば、ドロイゼン家の壺でも絵画でも売り捌けばまかなえた額では?とか思ってしまいましたね。。

クリスマスの時、エリーゼが無理矢理ハインドリヒを催しのお稽古に連行しなければ、ハインドリヒはヨーゼフの最期に間に合ったのではないか?と思うと、この2人がその後わだかまりなく結婚まで行き着くのが不思議でならないんですよね。

 

次男フランツの朝美絢。ハインドリヒへの嫉妬と憧れに途中で突然自分の中で解決するけど全然ついていけない。私ならまだ兄に着いていくのきつい。苦悩する姿も美しいからいいですけどね!とはいえ春児に比べてかなり手を抜いていないか…とか思ってしまった笑 兄への嫉妬の大半の原因である野々花ひまり演じるディートリンネ。父のコネ欲しさに近づいてくる貴族が嫌い、本当に好きなのはフランツだけどハインドリヒもこっち向いてほしい、イライラしちゃうから金使って酷いことして振られて、でも改心して会社助けてハッピーエンドという1人だけすっごいしっかりしたストーリーを辿ってましたね。意地悪さも女としてのずるさも最後の気まずい雰囲気もなにもかも上手くて見事でした。

 

三男ゲオルグ和希そら。1時間半弟探ししかしてないwwwしかもキャラ薄い…とてももったいない出番数でした…そして謎に一緒に家族のこと調べてくれる優しい部下の咲城けい。役としてはひどい出番数ですが、本人が知らない間にとってもノーブルに垢抜けていて、味濃いめのスターが多い雪組の中での清涼剤になってくれそうでとても良い発見でした。

 

同じ父親なのに1人だけ苦労したり貧乏だったはずなのに、素直すぎて兄弟みつかったことにあんなに喜べるのは君だけだよ?となったアントンの縣千。観客が誰1人泣いていない自分が兄弟だと発覚する場面で涙を流していて本当にすごいなと思いました。

せっかく兄弟に入れたけどほぼ出番がないのが残念な一禾あお。元気もりもりにみえすぎて全然死にかけの実感がない華世京。兄弟を5人にした意味はあったのか、役を無理矢理増やしただけでは…と勘繰ってしまうくらい下3人のキャラ弱かったです。これは役者じゃなくて脚本が悪いです。

 

出番なさすぎてもはや楽屋で何してるのか気になる奏乃はると、悪いやつで最後に裏切るのかと思ったらそのまま良いやつで終わった珍しい真那春人、嫌なやつも安定で上手い久城あす。組子の歌ウマ娘たちの扱いが悪すぎて可哀想になる美穂圭子と娘役衆。

脇の硬めも十分すぎるくらいなのにこのつまらなさ…先生さすがにこれはなんとかして……と思ってしまいました。

 

2幕の「ジュエル・ド・パリ!!」

安定で王道で楽しいんですけど、どの場面も見たことある気がするというとんでもない既視感。目新しさ0。

ロケットで目立つ位置にいた麻花すわんが最高に可愛くて、ありがとうございます!となりました。

フランスがテーマなのに突然のクレオパトラ。腹筋は素晴らしいし、もはや強すぎて怖いクレオパトラで良いもの見れたんですが、なぜクレオパトラ

今の雪組は、5組の中で最もピラミッドがしっかりしていて、上級生もちゃんといて、下級生もある程度育てているので、その点でショーの既視感を全て補い、楽しかったー!!!となるのも事実。ずるいぞ手抜いたなダイスケ!と本当は言いたい。

 

というわけで最初から最後まで低予算感のある作品だった気がするなあ。次回は若手演出家コンビなのでもう少し期待したいです。

 

次回観劇感想は、星組「1789-バスティーユの恋人たち-」の予定です。

 

 

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