丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

珠城りょうに贈る

こんにちは

 

ついにこの記事を書く時がきてしまいました…。寂しさでいっぱいです……。退団発表が異例の早さでコロナも挟んで、ずっと心の準備してきたのにいざとなるとものすごく寂しいです。

 

私は5組の中で1番月組が好きです。もちろん珠城りょうという1人のスターも好きなのですが、珠城りょう率いる月組が大好きなんです。

 

研9(現在だと99期だから驚き)という衝撃の早さで就任。今となっては他例もあがって1つの形となってしまっていますが、当時はかなりざわついた上級生2番手。前作まで6?7?番目とかで路線レースに食い込みすらしてなかった朝美絢と当時研5の暁千星を3.4番目に据え始まった新体制。

今ほど人事や下級生に詳しくなかったニワカ新規ファンの私ですら、大丈夫なのか?!と思いながら観に行った「グランドホテル / カルーセル輪舞」

蓋を開けてみれば、グラホを観た時のものすっっっごい舞台を観たという感覚は一生忘れないと思うほど素晴らしいものでした。

格好良さと男らしさの中に危うさを秘めた男爵、男爵とは正反対の魅力を活かしたオットー、渾身の役者魂を魅せたエリザヴェッタ。そして何より凄かったのは、役名もつかない端の端まで一糸乱れぬ動きと緊張感の中、世界観を創り上げた月組

 

珠城りょうの為に、お披露目公演を成功させる為に、下級生だから…なんて言い訳にならない。そんな覚悟を舞台上のみんなから感じ、上級生は上級生で、自分たちが引っ張り締めて作品を組として絶対成功させるというただならぬ意気込みを感じました。

そしてそのパワーは「桜嵐記」まで途切れることなく続いていきました。

 

贔屓組なので正直言っちゃうと、私はそんな他とは比べものにならない端っこや舞台の奥の奥まで途切れることのない溢れるパワーのある舞台をつくる月組が好きです。

そんな組だからこそ「BADDY」という傑作を大成功させたのだと思います。

数ある珠城りょうインタビューの中で私が最も印象的なのは「トップスターは孤独と言われますが、私は孤独を感じたことはありませんでした」という言葉。トップだからといって雲の上の存在ではなく、上級生も下級生もみんなが仲間として支えていたから出た言葉だと思いますし、周りにそうさせた珠城りょうの人柄だと思います。

 

お披露目当時は新公学年でまだまだ未熟だった夢奈瑠音・春海ゆう・蓮つかさ・佳城葵・朝霧真らが、すっかり頼れる芝居の上手い上級生になっていたり、顔パンパンでダンスは上手いけど他は実力不足感が否めなかった暁千星が大人の色気も出せるスターになり、無名に近かった風間柚乃が実力派若手として名を馳せたり、月城かなとの芝居力とひょうきんな魅力を引き出したり…

瀬名じゅんの頃から、いやもはや遡れば天海祐希の頃から歪な組体制が続いていたところを、ここまで磐石な体制を築いたのですから、任期における月組史の中での役割はかなり大きいと言えます。

 

男役としてのたま様はものすごく王道で。包容力があって顔が美しく燕尾姿の背中が映える。歌やダンスといった個々の技術力が高いわけではないかもしれないけど、その男役道で自分の舞台を貫くバランスの取れたスターです。

そして華やかさ!黒燕尾とかのシンプルな衣装でも真ん中にいなくても分かる輝きがありました。

 

男爵では若さと危うさを、ダルタニアンや青柳さんでは包容力と実直さと男らしさを表現し、そんなイメージが定着していた最後の最後にジャンヌというまさかの女役。このジャンヌがすっっごく可愛くて…!男と言えば騙されそうだけど、男装の麗人と言われればそうも見える、絶妙なメイク加減と役作り。こんなに儚い可愛い役もできたのか!そしてこんな風に1人2役や微妙なニュアンスを含む役もできたのか!と改めて驚きましたし、トップになってからも成長し続けたのだと実感しました。

トップさんってもう就任する頃には男役として出来上がりきっている方がほとんどです。でも男役10年と言われる世界で9年目で就任したたま様は違いました。今でこそ未熟な下級生を見つけ応援するというスタイルが取れますが、こうなるにはジャニーズとかで鍛えてない限り少なくとも1〜2年必要で笑 そんな中で初心者だった私が初めて成長を追うことができたスターだったので、ものすごく思い入れが深いことに今さらながら気付きました。その軌跡を追うことができて本当に良かったし、スターの成長を楽しむという宝塚の楽しみ方を教えてくれたことに感謝しています。

 

グラホや赤と黒といった王道作品、エリザベートにIAFAにアーサー王など海外ミュージカル、BADDYにカンパニー、ピカールなどの異作、WTTや桜嵐記といった美しい日本物。いろんな男役を魅せ、楽しませてくれたスター。

もう少し就任が遅かったら、もっと色々観ていたかった、と言う気持ちは正直ありますが、ここまで色んな楽しませ方をさせてもらったことに感謝の気持ちでいっぱいですし、なによりも今作と本日のサヨナラショーやセレモニーでのやり切ったすっきりしたお顔が印象的で、大変なことはいろいろあったけど満足いくまで極めたんだなと、あの顔をみたら納得してしまいました。就任した頃の肩肘張ってどこにいても落ち着けてないようなことがこちらにまで分かる表情とは全然違う、自信に溢れた安心した顔でした。

「夢を追いかけ、時間を止めて、突き刺す言葉振り払っていた」と本人に歌わせるのはずるいなと毎回思うのですが、その場面の最後で菩薩のような穏やかな顔をされ、燕尾で1人で踊る場面ではキラキラした少年のような表情で楽しそうに踊っているところを最後に見届けられて良かったです。

 

ベルサイユのばら」でジェローデルぽくないな?笑 なんかもっとワカメぽいのがジェローデルなんだよな〜とか思った出会いから、私が観てきた月組にはいつもたま様がいて。

だからその姿がない舞台を自分がどう受け止められるかは、次の大劇場にならないと分からないのですが…。

だいもんの時にも同じこと言ったかもですが、部活がつらかったり、就活がきつかったり、大変な時にいつもモチベになってくれた私としては高校生〜大学生〜新人社会人の青春を一緒に歩んできた珠城りょう率いる月組作品なので、大袈裟に言うと人生を支えもらったことに感謝しています。

 

今まで本当に本当にありがとうございました!!そしてこれからも自分の青春を振り返る時にはたま様がいるんだろうな〜と思いますので、これからは映像を振り返る形になるかもしれませんがよろしくお願い致します!!(テレビなどでの活躍もこっそり期待を込めて…)

 

 

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