丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

星組「1789-バスティーユの恋人たち-」観劇感想③

こんにちは

 

大変残念なことに公演が中止に。個人としては持っていたチケットは全て観劇済みだったのですが、だからもういいという話ではなく。この素晴らしい作品を多くの人に、楽しみにしているすべての人に観てほしかったし、きっと誰よりもそう思っていた星組生はつらいだろうなと思います。

そして追加で発表された礼真琴の休演。本当にギリギリまで頑張ってくださりありがとうの気持ちでいっぱいです。回復の吉報は嬉しいですが無理せずゆっくり休んでほしいです。

 

素晴らしかったこの想い出を残すべく、私は感想ブログを書きますよ!

キャスト別の続きです。

 

マリー・アントワネット有沙瞳

最終的にはトップ娘役という立場にはつけず卒業を決めた彼女が努力の末手に入れた、アムネリス→レナール→アントワネットという最高の花道。その最後を飾る1789のマリー・アントワネットは、退屈しのぎの遊びしか眼中になかった少女から母として女王として成長していく1人の人生を描いた今までの努力にふさわしい役です。マリーアントワネットの若い頃ってどちらかというとお転婆少女の典型というイメージなのですが、今作ではとてもしっとりした天然ぽい役作りだったのが目新しく、最初はちょっと微妙だなと正直思っていたのですが見慣れてくるとこの解釈もありなのかと思い始めました。これは月組版も同じくですが、フェルゼンとの学年差ゆえにフェルマカップルに萌を生み出せなかったのが残念だったかな。2幕の革命が始まるのところの覚悟を決めた姿は凛々しくて美しく、オランプとの別れのところは聖母のようでした。

ただ最後の作品にしてなぜ彼女がトップ娘役を取れなかったが上手く言葉では言えませんが分かった気がします。そして愛希れいかという娘役が規格外の器のスターであったということも、他の人が演じるアントワネットをみて改めて感じました。文字で適切に表現することはできないけれど、有沙瞳愛希れいかの違い、それこそがトップ娘役が取れたか否かの最後の賭けだったのかもしれません。

 

ラザール・ペイロール : 輝月ゆうま

主人公ロナンは貴族みんなとか王室みんなとかを憎んでいるというより、父の仇・ペイロールだけを憎み嫉みパリまでやってきています。それだけの説得力があるさすがの存在感。安定にデカくて怖い。持ち味的に毎回コワモテおじさんorオモシロおじさんの役を演じますが、それでも毎回同じ役では決してなく、その作品にあった姿で舞台に立つ職人芸はさすがのもの。初出演の星組にも馴染み、同期とたくさんお芝居できる役で良かったねえとなったりしたのでした。特にネッケル罷免の場面は、おい95期!上級生ハブるな!!と笑

バスティーユの拷問の場面、本当に蹴っているのではないかというくらいギリギリを責めるのが怖くて怖くて、でも本人たちも同期だからこそと嬉々と語っていたので見所の1つと捉えてガン見です。

真骨頂は国王陛下の名の下にのソロ曲。「死者が出る、その前に」のところと「大量虐殺も厭わない」のところで、真顔で首をちょっと傾げるんですけど、それが本当に超怖くて!!!からの水乃ゆりちゃんの首を片手鷲掴み。あれは大きな手と細くて長い首があってこその奇跡の共演。

歌うまが揃う今の星組の中でも聴き劣りしない歌唱力もさすがのもの。どの組に出ても圧倒的存在感を出しつつちゃんと馴染んでくるあたり、専科異動は正解だったんだなと実感します。

次の出演はどこの何かしら?

 

ソレーヌ : 小桜ほのか

礼真琴と兄妹であるということにものすごい説得力がある。力強い雑草魂を感じます、たぶん妹の方がもっとメンタル強い。夜のプリンセスの歌唱も素晴らしい。悲しみの報いの歌い出しの時、本当にその感じで歌える?というほど嗚咽音が入るところも芝居としてリアルですし、ちゃんと力強く歌うからやっぱりすごい。

やはり革命家たちに比べて、マズリエ兄弟のみている世界は狭いというか考えの深さが哲学の域まで及んでいない。ソレーヌはずっと生きるのに必死でたぶん兄以上に勉強なんてしてなくて、本当の意味で平等やダントンの目指す世界が分かっているわけではないけれど、自分を好きと言ってくれた人がこれだけ一所懸命に語りかけてくるから信じて良いのかもしれない、でも時折暗い顔をするから前途多難なのかもしれない、とジョルジュを通して革命を感じている感じがするのがとっても良いソレーヌの役作りだなと思いました。

 

他のキャストについてもまだ次の記事で書きます〜!

 

 

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