こんにちは
宝塚の伝統の演目が10年ぶりに再演されることとなむた雪組「ベルサイユのばら」
私自身、ベルばらの原作のファンで、動いているオスカルが観られるらしいと宝塚へ足を踏み入れたのでとても思い入れがありますし、たしかに演出は古いけどベルばらの名場面でしか感じられない感覚があります。行けフェルゼンやバスティーユの場面でのテンションの上がり方は、他の作品では得られません。
今作は彩風咲奈の卒業公演であり、ベルばらで宝塚を目指した少女が新人公演ぶりに同じフェルゼンを演じてゴールを飾るという宝塚ドリームの最終章。SVの海の見える街が絶賛されるようにショースターであるタイプなのでどうして1本物で卒業…と発表時はなりましたし、とても正直に言ってしまえば柚香光・月城かなととトップ卒業が続き、やっぱりショーがついてる公演で卒業っていいなと実感したばかりでしたので、ベルばらかーという気持ちもありましたが、前述したような完璧な宝塚ドリームストーリーの最終章、そしてそれに相応しい彩風咲奈のためのベルばらだったと思います。
植田先生にとっては久しぶりの卒業公演の担当となりましたが、卒業するトップへの愛にあふれていて卒業公演として満点だったと思います。
しかし同時にベルばら原作ファンとしては文句もありまして。このベルばらを原作も読んだことがなく過去のベルばらを観たことのない人が観劇して話が分かるのだろうか?と。はっきり言ってしまえばベルばらは、オスカルとアントワネットのストーリーなのでフェルゼン編で描くにはいろいろと限界もあるのですが…
私ならどうフェルゼン編を作るかなーと考えてみました笑
フェルゼンって原作でも見せ場はヴァレンヌ逃亡(しかも失敗)くらいで、宝塚版も行け!フェルゼンに全てが込められていて…でも主役で描くならこういうのもありかな?と完全に妄想です。そしてお手紙でアンドレの気持ちを教えちゃったり、嫌だ!とかいう分からずやではないフェルゼンにしたいという願いをこめて。
第一幕
1. プロローグ 「ごらんなさい」
2. フェルゼン懐古withステファン「愛の面影」
3. マリー・フェルゼン・オスカルそれぞれの生い立ち
本舞台 : シェーンブルンでステファン持って走り回ってたアントワネットがマリア・テレジアに呼ばれてフランス王太子妃になることを告げられる。メルシー伯爵にステファン取り上げられる。
上手花道 : フェルゼン、フランス留学へ。デュガゾンへ行ってきますとか
下手花道 : アントワネット様をお護りするのだ!とジャルジェ将軍に言われるオスカル
4. 仮面舞踏会→「愛の怯え」
5. ボート もしくは (今回の)薔薇のデュエダン「愛あればこそ」
6. 幕前 : フェルゼンとアントワネットの仲の噂、フランスの貧しさと革命の気配を、アンドレに相談するオスカル
7. オスカル捌けて、アンドレ「白ばらの人」
8. 貴婦人に囲まれフェルゼンのとこにオスカル登場→フェルゼンのアメリカ独立戦争行きを聞く
9. 戦争前、アントワネットと最後の一時と国王陛下への挨拶
10. 新場面・アメリカ独立戦争。フェルゼンセンターの男役立ち回り的群舞。(ディミトリや蒼穹の昴の戦闘シーンイメージ)
11. 貧しいパリ。アメリカ独立戦争に影響され革命の機運が高まる。ベルナール・ロザリー中心で「愛する者のために」
12. 「俺たち近衛兵」→オスカル衛兵隊異動決意
第二幕
1. 小公子・小公女
2. 戦争から帰ってきたフェルゼンとアントワネット「愛あればこそ」リプライズ
3. 国王陛下やオスカルと終戦の挨拶。そしてスウェーデン帰国の挨拶。
4. 幕前→銀橋 : フェルゼンが帰ってきてうれしいのに、自分の気持ちが前とは違っていることに気付くオスカル。私が本当に好きなのは…?「愛の巡礼」
5. 今宵一夜
6. 橋・アンドレの死
7. バスティーユ
8. オスカルの死を知るフェルゼン「セラヴィ・アデュー」
9. 国王一家チュイルリー宮殿。ルイ16世呼び出し、アントワネット「本当の王妃」
10. 国王陛下の死を知るフェルゼン「駆けろペガサスのごとく」
11. 牢獄→断頭台
こんな感じでどうでしょう?
私がフェルゼン編を作るなら絶対に入れたいのがアメリカ独立戦争。原作でも活躍が描かれているわけではないですが、この場面を入れることで、フェルゼンをセンターとした男役での場面ができるので主役に相応しいと思います。また、オスカルとメルシー伯爵にダブル説得され渋々ではなく、アントワネット様との噂に気付き、自分の気持ちも分かっているからこそ距離を取るために戦争へいく決意をする原作フェルゼンの方がかっこいいかな…とか思っちゃってて。
フェルゼン編とはいえ、オスカルには自分で自分の気持ちにちゃんと気づいてほしい。あと突然の「オスカル隊長は死にました」が嫌なのでそうならない流れにしました。
今回2幕後半で特に強く思ったのは、やっぱりベルばらは女性の物語だということ。
彩風咲奈のフェルゼンは素晴らしかったし、今作はたしかにフェルゼンが主役だったけど、物語のハイライトはやはりオスカルとアントワネットの死に様と思うんです。
愛する人を目の前で失ってなお信念を貫き最期まで闘うオスカル、愛する人を遺してでも誇りとともに死に向かうマリー。
オスカルとマリー・アントワネットの見事な最期と、そこにたしかにいたアンドレとフェルゼンという愛する人の存在。
メインキャスト4人の熱演については次の記事でキャスト別を書きますが、この令和雪組版のベルばらが脚本がアレでも大最高となったのは、2人の最期の姿が本当に素晴らしかったからだと思います。
長くなってしまったのでキャスト別は次の記事で書きますー!
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