丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

明日海りおに贈る

こんばんは

 

昨日、2019年11月24日は、明日海りおの宝塚卒業の日でした。

100周年以降の宝塚の人気をうなぎのぼりにさせた本人、その細い身体でどれだけのものを背負っていたのかと思うと、寂しい気持ちもありますが、心からの卒業おめでとうございますを伝えたいです。本当にゆっくり休んでください。

 

退団恒例(?)ということで、個人的な思い出話を書きます。

 

私が自分の意思で「宝塚を観たい!」と思った初めての公演は、2013年月組公演ベルサイユのばらでした。それまでも何回か宝塚を観たことはあったのですが、小学生だった私には話が難しかったり顔の区別がつかなかったり…そんな中で、「ベルばら」は原作の大ファンだったこともあり映像を何度も観るくらい好きな作品で、この2013年が生観劇のチャンスだったのです。

母の努力により、今思えば奇跡的にチケットをGETし観に行きました。

 

1番の思い出は、ゴンドラでオスカルとアンドレが客席の上まで出てきた事ですかね笑 あの衝撃は一生忘れません。

私が観た回は、龍オスカル・明日海アンドレだったのですが、夢のように綺麗なオスカルとアンドレだな〜と思いました。

 

その後、私自身が留学に行きしばらく観劇をしませんでした。

そして2015年のお正月公演「白夜の誓い / Phoenix! 宝塚」からは全公演観劇しています。

なので、お披露目公演「エリザベートは見逃してしまったのですが、「カリスタの海に抱かれて / FANTASIA!!」からは全本公演観劇してた事になります。エリザも映像で見ましたよ!

 

なので私の知ってる花組って明日海りお率いる花組だけなんです。そう思うと感慨深い…そして今までで1番長く見守ってきたトップスターさんです。もちろん昔からのファンに比べれば、まだまだなんでしょうけど私としては思い出深いんです。

 

「カリスタ」から「青い薔薇」まで、本人のパワーアップ、歴代最高のチケット売上、絶大なる人気と実力などももちろんですが、彼女の1番の功績って花組をまとめ上げた事だと思います。

 

「カリスタの海に抱かれて」は、正直駄作だったと思います。でもこの作品を今見返すと、軽やかな音楽に心地よい雰囲気、王道のラブストーリーで、これを"今の"明日海りお芹香斗亜柚香光で再演すれば、きっと駄作ではなくなってたと思うんです。

それくらい当時の花組はバラバラでした。

 

まだ組に馴染みきれていなく盟友だいもんを失った明日海りお、実力がないのに落下傘でトップ娘に就任してしまった花乃まりあ、急に2番手に爆上げされたまだヘナチョコだった芹香斗亜、ビジュアルとダンス以外何もできなかった3番手柚香光

今の花組からは想像もできない、心もとない体制だったんです。

 

大きく変わったのは、「ME AND MY GIRL」だと思います。

類を見ないほどの役替わりの数!再演というただでさえプレッシャーのかかる作品、しかもみりお思い出の作品、という中で、これほどの役替わりとなると、組全体が一丸とならないと成し遂げられません。

主要2役を務めたキキちゃん・れいちゃんの若手2番手3番手が一皮剥けました。

 

そして次の「金色の砂漠」は、前半の集大成と言えます。

芝居の明日海の本領発揮。そして退団作品にして爆発したかのちゃん。もともとスター性がありどんな役でも卒なくこなすみりおでしたが、このコンサバは彼女にしか表現しきれない役の1つだったと思います。幸せハッピーな役よりも、ああやって常に眉間にしわ寄せて思い悩む姿がすごく似合ってしまうんですよね笑

心の小さな変化も、それが溜まって吐き出してしまう姿も、復讐に燃える黒い部分も、とにかく歌もダンスもできるけの、やっぱりこの人は芝居の人だと。

日本物のショーも華やかで飽きがなくてとても素敵でした。

そしてこの頃になると、狂言回しまで上手くできるようになったキキちゃんに、恋敵としても悪役としても立派に務まるようになり芝居の力が格段に上がったれいちゃんと、すっかり三角形がお馴染みになりました。あんなに頼らなかった下級生がここまでしっかりしただけでもみりおパワーってすごい。

 

邪馬台国の風」は史上最大の駄作だったけれど「Sante」が最高で、特に最初にキキ・れい・あきら・ちなつ・マイティが銀橋に登場した時は、花組って豪華だな!!!なんて、FANTASIAの時には決して思わなかったことを思いました。中詰の時のみりお女装は、先ほどの4人よりも誰よりも綺麗でした。

 

ポーの一族」「MESSIAH / Beautiful Garden」「CASANOVA」は、花組が栄華を誇った時代を表す作品。

とにかくみりおがいるだけで舞台が華やかになるという、トップスターとして1番充実していて本当に本当に眩しいくらい輝いていました。

ヴァンパネラの青年、ワイルドな海賊、軽くてチャラいイケメン、全然タイプは違えど何にでも染まるそんな芝居力も常に圧倒的でした。

この頃になると、ショーや燕尾での組子が真ん中に送るパワーが目に見えるような錯覚に陥るようになり、ここまで同じ方向にパワーを向かわせるのがトップスターなんだな、と思いました。

 

そして、何度も言いますがカリスタの時には想像できなかったくらい後輩が育っていて…

もうすっかり組を支える立場になったれいまい、存在感と男役としての経験値で花男を引っ張るあきら・ちなつ、そこに加え96〜100期にそれぞれ新人公演を主演した有望な若手たち。

 

あれだけバラバラで頼りなかった花組が、5組の中で1番層が厚い組にまでなったのは、明日海りおについていこうと必死こいた花組生と、そこまでの気持ちを引き出させた彼女の力だと思います。

やはり何よりも、花組をまとめた事が彼女の1番の功績だと思います。

 

芝居の人だと私は言いますが、芝居作品はそこまで名作に巡り会えたわけではなかったと思います。代表作ってどれだろ?て考えた時に、ポーになるんですかね。

ただ、ショーは全部素敵でしたね!!1番好きなのはSanteですかねー。シャルムも良かったです!怪しげな感じが色気マックスで。

 

CASANOVAでは、SS席の真後ろの9列目とかのど真ん中でみて、「あぁ、この人って本当に存在してたんだ」と感じました。最後にみた青薔薇とシャルムが終わった後は、「もしかしてこの3時間は幻だったのではないか」という気持ちになりました。

夢を売るフェアリーという言葉が初めて実感しました。

 

いざ退団してみると、自分は熱狂的なみりおファンではなかったはずなのに、とてもとても寂しくなっていて自分でも驚きます。

今回もこんな長いのにとりとめのない記事になってしまいました。

 

明日海りおさん、17年間お疲れ様でした。

私に夢を、ありがとうございました。

生で観劇し、トップスター人生を見届けられる時代に宝塚を好きでよかったと思います。

 

 

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