こんにちは
月組トップ娘役・海乃美月が卒業しました。この"月組トップ娘役・海乃美月"というワードが書けることがうれしくて。ここまで娘役としては長かった、でも長くかかったからこそみることができた景色があったと思います。
たくさんたくさん思い出がありますが、私は最後の緞帳前の挨拶が本当にうれしくて。今までなら、泣きながら相手役に想いを伝えていたはずの最後の挨拶、堂々と晴れやかな笑顔で「これからの月組もよろしくお願いします」と月組のトップとしての言葉を選んだことが、彼女がどれほど学び成長しトップとしての重責と向き合ってきたかが詰まっていたと思います。
さて、そんな私の勝手な海ちゃんとの思い出を振り返っていきます。
最初の印象は、アンドレ似てる〜!でした(笑) あの頃の私は宝塚ファンではなく、ただのベルばらファン(原作)だったので、名前を知っていたのはオスカル アンドレ ロザリーを演じる3人だけ、明日海りおアンドレでした。木の影で幼少期から青年期に入れ替わるのですが、子役と本役似てる!と思ったのが最初の印象。後から映像で見たら春の雪でも少年時代の清顕を演じていたのでやっぱり同じ系統なのだなと思いました。
PUCKの新公は後に映像で観ましたが、子役時代が長いこともあり新公の方がハマり役だったと感じていて、朝美絢・海乃美月の秘めている美しさと実力がまだ100%出し切っていない未熟さが良い感じに子どもで、でも完全に出来上がってる珠城りょうはそれはそれでよくて、暁千星がとんでもなくハマってて、大変見応えのある新公です。PUCK新公コンビが最後にGRAPHで表紙を飾り、はみ出しで懐かしの!とやってくれたのは思い出。あと、NOBUNAGAで2人が本役新公の関係だったのもエモい。
1789オランプは早乙女わかばだったので観ておらず、次に直接の観劇で大きな役をみたのはグランドホテルでした。フラムシェン。少しつかみどころのない役で、おバカだけど賢い、ツンとしているようで優しい、究極に女性的で魅力的。今思えばこの頃にはデイジーの下地はできていたのかもしれません。フラムシェンを演じる海ちゃんは触ったら消えてしまいそうなのに、地の底まで足くっつけてる感じもして不思議な魅力がありました。
All for One今思い出せばちゃっかり最後夫婦になってる風間柚乃いた笑 絶対双子にみえないルイ14世、あれだけ違えば捨て間違えないだろって思ったの懐かし。
この頃、月娘はトップ娘の愛希れいかが大輪の花を満開に咲かせスゴツヨ娘役として君臨。トップ娘もトップスターである、と体現した立派な姿でした。その下に控えるのが早乙女わかば・海乃美月の可愛い系と美人系のW娘2。すでに94期の珠城りょうがトップだったため、おそらく同期はないだろう、だから次のトップ娘は海乃美月でほぼ間違いないと考えられていた時期でした。2人の相性はさておき、カードの強さでは絶対だったんです。
続く全国ツアーでも娘2格と再演で再びのエトワール。しかし風向きが変わったのは次の「カンパニー / BADDY」でした。
BADDYで今まで並ばれたことのない下級生の美園さくらにダブル階段降りという形で並ばれます。同じ立ち位置なら大抵下級生の方が強い、応援した身としてはハラハラしました。でも、カンパニーの瀬川由衣は本人の真面目さがいきていたし、BAD GIRLSもかっこよくて、舞台上では相変わらずキラキラしてて、だからこそさらにファンはモヤっとするそんな時期でした。
「THE LAST PARTY」ゼルダ・フィッツジェラルド。月城かなとと初めて相手役として組んだ作品です。当時、私は月城かなとファンとして、この巡り合わせに本当に感謝しました。スコットとゼルダがこの2人だからこそ、2人が最期の時にすれ違いがあったことに胸が締め付けられ、そりゃ現代の感覚からすれば絶対2人は一緒にいない方がいいタイプだったけど、それでも2人並んでいている未来がほしかったと願わずにはいられない。誰よりも輝いていたフィッツジェラルド夫妻がそれぞれ別の形で落ちていく姿を切なく引き込まれるように演じていて、もしこれから先別の人が相手役になったとしても今作でこのコンビをみれて良かったと心から思ったのでした。
だから、美園さくらがトップ娘役に決まった時、どうかあと少しあと1作でもまた2人が観られる日まで待ってくれと願いました。
ヴィンディッシュ嬢の場面ってエリザベートではとても大切で。愛希れいか×海乃美月の病院訪問は、静かな迫力がありました。
アンナ・カレーニナ。絵に描いたような美しさ。ドレスの着こなし、デコルテと首筋の綺麗さ、似合いすぎる前髪ぱっつん。美弥るりか・月城かなととの3人で並んだ時の絵画のような美の迫力。そしてその2人に愛されるだけの魅力と、愛ゆえに滅んでいく儚さと脆さの表現力。
でもこれでもしかして2人揃って餞別かもしれない…と実は覚悟したのも事実でした。
IAFAのロミーはさすがに母にはみえなかったけど、出島小宇宙戦争と鳳月杏との相性の良さもみせ、どのタイプの男役でも必ず引き立て寄り添ってみせる娘役力の高さに感激しました。出島のデュエダンは本当に素晴らしい。
前任トップコンビが卒業を発表しコロナをへて迎えたピガール狂想曲。この公演は天紫珠李の方が圧倒的に扱いが良く、またダメなのか…とあの頃は藁にもすがるような気持ちで、れこうみを願っていた日々でした。
ダル・レークの恋でまた2人が組んでくれて、当時"観る美容液"と称された言葉にできない美しさ。来るんですか?来ないんですか?は個人的に今でもナンバーワンラブシーン。これが見納めだったらやだなあ、こんなに綺麗なんだから組ませてくれお願いだあ!!!とシャルルおじさんのように願いました笑
そして待ちに待った月城かなと・海乃美月の月組トップコンビ就任発表。私自身は月城かなとファンですが、この流れで他の落下傘の可能性はほぼ消えていたのでかなり確信に近く、だからこそ、トップ娘の発表に大歓喜しました!!!私にとってこんなに嬉しいトップ娘役の就任発表はありません。本当に本当に夢が叶って2人のコンビをこれからも観られると約束されて、とっっっても嬉しかった!!!!
トップ娘役になってからの役1つ1つへは観劇当時ちゃんと感想を残しているので再び書くことはしませんが、プレお披露目Dream Chaserで男役たちと少しずつ踊る場面の圧倒的な月組のお姫様としての輝き、FULL SWINGトリプルデュエダンの最後に銀橋に出てきて2人が顔を上げた瞬間の希望にあふれた眩しさは忘れません。
サヨナラショーで組子に囲まれてセンターで披露したFULL SWINGとDeep Seaは本当に輝いていてかっこよくて、月組生に囲まれた"トップスター"としての姿は最後まで夢のようで、私も勝手ながら長い間見守り応援してきて良かったと、こんな素敵な舞台をたくさんみせてくれたあとさらに輝いて、でも舞台上での最後の姿は儚いキスシーンなんて素敵すぎます。
月組のセンターに、月城かなとの隣に、海乃美月がいたことは私にとって最高の日々でした。宝塚ファン人生で1番幸せな数年でした。本当にたくさんの幸せをありがとうございます。
卒業されてからのこの日々が、今まで以上に幸せに溢れていることを願っています。またいつかどこかで会えると信じて。
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