丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

月組「ブエノスアイレスの風」観劇感想

こんにちは!

 

雪組東京公演再開!!良かったです!1回はチケットを失いましたが、観れそうでよかったです。

ぜひ星組大劇場も再開しますように。

 

月組ブエノスアイレスの風」を観劇してきました。

初演と再演は映像含め観ていないので、今回が初観劇の作品です。これぞ!正塚作品!!という感じの男くさくてスーツでかっこよくて余白を楽しむ作品でしたね。特にラストシーンは、ハッピーエンドともバッドエンドとも言い難い、現実ってこんな感じだよなあという雰囲気。誰かが死んでも残された者たちは前を向いて進んでいかなくてはいけないという描写が正塚先生〜!!という感じでした。

私の斜めに5歳前後の子どもがいたのですが、彼は果たして理解できたのだろうか…笑

 

キラキラ坊やの王子様だったありちゃんが、こんなに素敵に男前になっていて、月組生としての集大成にふさわしい作品だったと思います。

同じ退廃的漢の美学でも、永久輝せあの冬霞とは持ち味が全然違って、なんていうかありちゃんは銃殺か撲殺を選びそうだけどひとこちゃんは毒殺か人を使った暗殺だろうな、みたいな笑 直近で治安悪めの主演公演があったので、違いが面白いなと思いました。

 

今回良かったのはフィナーレ!アルゼンチンの雰囲気そのままにみんなが歌い続けながらご挨拶していくのがとっても素敵でしたね。

特に組替えするありちゃんを見送るかのように1人ずつ寄っていくシーンは素晴らしかったです。同期の清華蘭と手を握り合った後に、1期上の蓮つかさ・朝霧真が頑張れよって感じで近寄る流れからの風間柚乃のバディ感とか涙です…。素敵な餞別シーンでした。

 

それでは早速キャスト別です!

 

ニコラス・デ・ロサス : 暁千星

本当に何度も言いますが、こんなに男前になるなんて!!!甘い童顔に下級生キャラにバブみとか言われていた頃からは想像もつかないほどの良い男感!!!こんなに成長したのね…と話の本筋ではないところで感動してしまいました。

タンゴはもちろん最高で「君、才能があるよ」と言われるのも大納得。そして歌も安定に上手い。ニコラスの大人な振る舞いと優しさ、でもかつての仲間以外入れないような壁が心の中にあって、深入りしてはいけない独特の雰囲気。本当にかっこよくて惚れ惚れしました。

 

イザベラ : 天紫珠李

正直に言うと…この役がもし彼女の最終試験的ポジションだとしたら結果は厳しいのではないかなと思います。イザベラがニコラスに対してどう思っているのか、ダンスパートナーとしては信頼していてもそれ以上はないのか、近寄りがたいから距離を置いているのか、本当は少し好きなのか、それが全然分からなかったのが残念だったなと思います。だからこそ今後イザベラがニコラスとどう歩んでいくのかが想像できないんですよね…。

ダンスは長身が映えていたのですが、とってもスポーツ的で。カルメンやマノンのような踊る女の色気っていうのが足りなかったなというのも少し残念、モブの同期結愛かれんからはムンムンだったのに…。

 

リカルド : 風間柚乃

貫禄がありすぎるし芝居も上手い。妹リリアナに対しては本当に大切に想っていて、普段は仲間たちとも楽しくやっていただろうに、抑えきれない情熱と狂気が突き動かしている部分があって。その優しい兄であり楽しい仲間の部分と、ゲリラとしての狂気のバランスが見事でした。

死に様も流石なものです…!特に突然目が見えなくなってしまうあたりの演技から、ふっと命が終わる瞬間は、こちらまで心臓をぎゅっとされてしまうような素晴らしい演技でした。

でもまさかあんな最期だなんて…殺されるとしたらビセンテにやられると思ったよ…笑

 

マルセーロ : 彩海せら

豊っ!あんたって子は!あんなに冴羽さんに教育してもらったのに…もう1度雪組に帰って銃の使い方学び直してきなさい!!という感じ笑 衣装も立場も似ていたからとても小林豊くんだった。

ゲリラのように死線をくぐり抜けた本物なわけではない、それでも女性を怖がらせるには充分チンピラとして怖いという演技が絶妙で上手でした。すごく自然に月組でしたね。クソ野郎なのにちゃんと客席の笑いもとっていたところも見事。

 

ビセンテ礼華はる

お髭おじさんかっこいいじゃないですか…!!宝塚の世界には好きな女への嫉妬で異様に粘着質になったり驚くような行動に出てしまう人がたくさんいるので笑、ビセンテどうなる…まさかニコラスを殺すのでは…とずっと疑っていたら案外物分かりのよい男だった。

他のメンバーに比べ唯一の軍事側ということで、落ち着いている我慢の演技が良いといえばそうかもしれないけれど、暁・風間・彩海がかなりの熱演をしてきたので、少し棒っぽく感じたのもあります。

 

エバ  : 羽音みか

彼女も上手いですね〜!ちゃんとお芝居しているところをみるのは初めてでしたが良い女感が堪らなく良かった!!イザベラにもリリアナにも本気にはならないニコラスが、ちゃんと大切にしていた恋人のエバ、そして今はビセントあれほどの嫉妬をさせるエバ。彼女が良い女じゃないと成り立たないのです。

教師として、あの時代の女性ながらに仕事をきちんと持った芯のある綺麗な人を素敵に表現していましたし、ビセントとのカフェの場面はなんか朝ドラぽかったです笑

 

リリアナ : 花妃舞音

かっわいいですね!!リカルドとの間にあるのは兄妹愛なのか男女のものなのか、そんな簡単に言葉で表すことのできない関係という魅力を出せたのは、彼女のキュートな芝居あってこそだと思います。まだ若い少女の面影の残るリリアナが、頑張って背伸びしてニコラスとリカルドに並ぼうとしている姿が健気でかわいくて!メラコリの時の舞空瞳を思い出させるようでした。リリアナの未来に幸あれ…!元ゲリラではない人と素敵な未来がありますように。

 

フローラ : 晴音アキ

母の演技もうまいし、なにより始めと終わりの歌が良いですね!ただ歌が上手いのではなく、寂しくも美しいブエノスアイレスの雰囲気が伝わってくる歌声が良かったです。

 

ロレンソ : 凛城きら

普通に馴染んでいた、やっぱり安定してお芝居は上手いし、絶妙な間で笑いを取ったり馬を和ませるあたりさすがのものでした。

 

武器商人 : 蓮つかさ

突然めちゃめちゃ上手い人出てきたあ!!と思ったられんこん!!!という感じです。滑舌がすっごい良いので凄んでいてもなに言ってるか分かる。そしてリカルドですら怯む迫力。場面が一気にピリつく雰囲気。さすがの芸達者でした…!バイトばかりでもったいなかったけれど、結愛かれんとのタンゴは絶品でしたね。

 

すごい長文になってしまった…!今回はここまで。

次回の観劇感想は、月組「Rain on Naptune」雪組「夢介千両土産 / Sensational」のどちらかの予定です。

 

 

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