丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

月組「Eternal Voice-消え残る想い-」観劇感想①

こんにちは

 

ついにこの作品の感想を書く時がやってきてしまいしました。月城かなと・海乃美月の最後の観劇感想です。

 

久しぶりの正塚先生の大劇場新作オリジナル。正塚世界観が満載で、少し地味で難しく、ハマる人にはハマるけど、微妙という感想を持つ人も一定数いるんだろうなという感じ。

私個人としては、メアリ・スチュアートの絡んでいるイギリス史についてなんとなくの知識があったこと、カトリックプロテスタントの違いと争いの歴史、バチカンの宗派と英国国教会の違いなどが掴めていたため、ストーリーを一発で理解することができましたが、この辺りに詳しくない人には暗くて難しい作品だったかもしれません。

史実では1861年から10年間がヴィクトリア女王の隠遁していたとなっており(別に呪いが原因ではない)、雪組で上演されていたばかりのシャーロックホームズの作者コナンドイルが1859-1930でしたのでちょうど同じ時代です。雪組が先に上演されていたことでなんとなく、あの時代のイギリスは本当に超常現象が流行りだったのかと納得できる部分もあるかなと思います。その辺りがクリアになれば作品の解像度があがり、そこそこ楽しく観られる作品かなと感じました。

これはWikipediaでみつけた情報ですが、ヴィクトリア女王血友病の染色体をもっており、おそらくその原因は父親が高齢だったこと。そして娘アリスも同じく血友病を受け継ぎ、その娘アレクサンドラもまた。そのアレクサンドラこそ宝塚でも上演されたアナスタシアの母であり、ご存知の通り末息子のアレクセイがこの病気で苦しんだことが原因でラスプーチンロシア皇帝一家に出入りすることになります。欧州王族の歴史はこれだから面白いですね。

 

それでは今回は順を追って感想を書いていきます。

 

まずオープニング、ものすごくディズニーシーを感じるのですが分かる方いますか?ランドじゃなくてシーなんですよ、ソアリンの辺り笑 音楽も含めディズニーシーぽさが強くてワクワクします。

そこからオークションの場面への舞台運びが綺麗ですよね。競売人の真弘蓮はセリフが多いモブと言ってしまえばそれまでのところをちゃんとプロローグから物語へ運ぶ最初のセリフとして上手く舞台全体を落ち着けてくるあたり本当に上手い。

礼華はるカイはものすごく良い子なんだけど、たぶんこれから展開される不思議な力とは1番遠いところにいるんだろなという純朴さが最初からちゃんとキャラ出しできてきて、芝居の月組で鍛えられてきたものが少しずつ良い形になって現れてきているように感じました。

 

物語のキーとなるメアリー・スチュアートの首飾りを買い取る場面。主役の月城かなと演じるユリウスと首飾りの持ち主サミュエル英かおとによる長めのセリフのみの芝居。途中で歌い出さず踊り出さず舞台装置もシンプルで、2人のセリフだけでのやりとりなのですが、引き込まれる緊張感があり、これぞ正塚先生、そしてそれを体現する2人!となってヲタクとしてのテンションは爆上がりです。

そこから銀橋でユリウスが歌うシーンでは、何を示しているのかわからないけど後ろで期待の若手がたくさん踊ってるからそっちも観たい。顔の綺麗さがみるたびにレベルアップする瑠皇りあ

 

叔父のジェームズとその恋人(?)アマラ凛城きら羽音みか。この2人の組み合わせがこんなに良いと予想してました?!?!ちょっと変わり者のジェームズと女主人で大人の女性で落ち着いたアマラの、メインカップルではないような関係の2人だからこそ出せる絶妙な萌えと雰囲気。正塚作品常連たる丁度良い抜け感はさすがのもの、そして羽音みかがこんなに良い芝居するとは…「絶対変わってる あんたも」の言い方と間の取り方が良いんですよね。

 

超常現象研究家のヴィクターと、その研究に協力する不思議な力を持ったアデーラ。あの写真じゃ分からず現場にお連れする予定だった事件はどうなったんですか?地味になんだったのか気になる。そしてヴィクターとアデーラはどうやって出会ったんだ?笑 そこが全く描かれないのも正塚先生なんですけどね。始まった時から友達、知り合い、みたいな。

鳳月杏は若返りましたね!!役柄的にオジサンにする必要がなかったからかもしれませんが、爽やかで色気もほどよく(良い意味で)抑えてあって良い感じの青年もまだまだできるところも見事。

海乃美月は出だし数コマでアデーラが今までどれくらい生きづらくて悩んでて、でも決して不幸だったとかそういうわけじゃなく、自分なりに前を向いて歩んできたから今日ヴィクターのところで研究に協力してみてるというところを打ち出せるのがすごい。プロローグもこの場面もピンクのフリフリドレスを爽やかに着こなすのもさすが。

研究所にやってくる秘密局のダシエルエイデン。風間柚乃天紫珠李の2人がもともと持つ生真面目な硬さが役に良い形で反映されていますし、エイデンの「それが本当なら…あ…」という一言でエイデンの硬質な感じが声にも態度にもよく出ていて、対してダシエルの「超常現象は流行りだから、なんでもできちまう」の後のバツの悪そうな顔とエイデンに目を逸らされるところが、また良い。風間柚乃は芝居がやっぱりとにかく上手く、たぶんマキシマスとかやらせたらとんでもない迫力だったと思いますが、こういう普通の人間でこそ演技が光るというか、良さが出ているように私は感じます。時代や国は違えど、普通の人物、よくいる民衆の中の1人みたいな役でも違和感なく世界観にちゃんと生きづくところが素晴らしいですし、そんな風に舞台に立っている人がいるからこそ作品全体の説得力や真ん中の人のキャラクターが際立ち、本当にすごいなと今回も思いました。

ユリウスとアデーラの「メアリスチュアートの首飾り!」が毎回"メ"からぴったりでさすが。超常現象研究家のヴィクターになぜユリウスは今まで自分の力のこと言ってなかったんだろ?勘が冴えてるだけで超常現象とは別物と思ってたのかな??

 

霊媒エゼキエルと呪術師のマキシマス姉弟、まずこの2人が姉弟という設定だけで喜べるのは私もだいぶ長く宝塚ファンをやってきたなと思います。また捨てられたのか…絶対貧乏だったじゃん可哀想……と思わせる何かがある(主に弟のせい)2人。彩みちるの「議論 議論〜」だけで、不機嫌なことと気の強いのが伝わってくるし、滑舌が良くて最高。高血圧には気をつけて…とリアルなオジサン感の高翔みず希ゼイン。あの息切れ芝居いいんですよね、花組にいる時は見守る年長者ってイメージが芝居でも強かったですが、だいぶ2人に押されているのが新鮮。「せめてゆかりの品物などあれば…」と目を爛々とさせながら語る彩海せらがまた足を踏み外していることにニヤニヤしながらも、この2人が圧倒的にキャラ強くいのに逸脱しすぎないところに落とし込んできているあたり塩梅が素晴らしいです。でもとりあえず心霊現象研究会の久城あすの兄貴、迎えにきてくれ。本物だぞ。呪いの歌の娘役ダンスがすごい好き。

 

なんとここまでで約3000字。最後と思って思い入れが強すぎて…続きは次の記事にします。

 

 

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月組新人公演「Eternal Voice」観劇感想

こんにちは

 

初めて!新人公演を劇場にて観劇してきました!!いつかこの日に劇場にいたことが生涯の自慢と思い出になるんだろうなと思いました。

早速感想を書いていきたいと思います。

 

まだ本公演の感想は書き始めてすらいないのですが、本公演からの変更はほとんどなかったように思いますので、作品への感想は本公演の際に書きますので、こちらはキャスト別のみです。

 

ユリウス : 雅耀 (本役 : 月城かなと)

正塚芝居、とんでもなく大きなターニングポイントがあるわけでもなく作品の最初からすでにキャラクターとして出来上がっている(作中で特別成長するとかそういうのではない)掴みづらいユリウスを、とても丁寧につくっていました。本役よりもマイルドで暖かい印象があり、何がすごいってちゃんと舞台に息づいていること。ちゃんと作品の世界観の中に足をつけ、当たり前に存在しているかのような自然なお芝居。これが研3なりたてでできるものなのか…とその秘められた大物感に期待で胸がいっぱいになりました。本役ユリウスが平日24:30からのアニメ枠だとすれば、新公ユリウスは土曜17:30からという感じ。正塚先生の当て書きオリジナルをちゃんと自分のものとして違う噛み砕き方をこの学年でしたことが本当に素晴らしいです。

滑舌が少し甘くなってしまったり、男役発声での歌には課題が残りますが、研3なので伸びしろばかりです。歌はどちらかというと音程が取れないとかではなく、男役発声の問題だと思うので、朝美絢のようにどこかで喉がひらけば化けるかもしれません。

まだ今年を含め新公学年が5年も残っている中でのこの仕上げ方。残念ながら月城かなとは卒業してしまいますが、月組上級生のいろんな芝居をみてこれからどんどん成長していけば10年後にはとてつもない大物かもしれないと予感させる素晴らしい初主演でした!

 

アデーラ : 乃々れいあ (本役 : 海乃美月)

研2なりたてでヒロイン、しかもこれまた娘役を極めし海ちゃんの集大成ということでハードルは高かったと思いますが、とっても安定していて素晴らしかったです。可愛さや華やかさでカバーしようとしない、ちゃんと作品の中で自分の足で歩いて芝居をしているところが素敵でした。最初は緊張しているようにみえましたが、丘のシーンあたりから柔らかい笑顔がみえ、それが「美しくなった」と言われるところとも納得の自然な演技に繋がっていて上手かったです。主演に合わせてなのか、本役よりも纏っている雰囲気が柔らかくて、能力のせいで悩んではあるけど他にちいさな幸せな日常も過ごしているのかもと感じさせるようなアデーラでした。

眼の使い方や表情の柔らかさが印象に残る素敵なお芝居をする娘役さんなので、これからがますます楽しみです!

 

ヴィクター : 七城雅 (本役 : 鳳月杏)

しっかり貫禄と色気が出てきてここ数年の成長が著しくてびっくりしてしまいます。ヴィクターもこの作中では特別ターニングポイントとかを迎えることもなく、日々研究と秘密局の仕事を請け負っている中の数日という感じで難しいと思うのですが、しっかりヴィクターとして息づいていました。ザンダーとの駆け引きも本役さながらの間合いの良さでちゃんと気持ちよく笑えるところに落としこんでくるあたり頼もしいです。

 

ゼイン : 槙照斗 (本役 : 高翔みず希)

え…専科の本役と同じクウォリティで仕上げてきた……と衝撃だったゼイン。絶妙な小物感、焦りやイラつき、小物なんだけど小さく見積もりすぎると痛い目をみそうなちょっとした緊張感。さすがは芝居の月組で育ったと思う名脇役芸でした。

 

ジェームズ : 真弘蓮 (本役 : 凛城きら)

上手いのは分かっていた、ギャッツビー新公の時もすごかったから。でも上手いんだろなと思って観ても期待を上回るクウォリティ。本役ジェームズよりもちょっとめんどくさいおじさんみが増していて、でもなんとなく本役よりモテそうな雰囲気もあり、イギリスの調子の良いおじさんとしてちゃんと存在していたのがすごいなと。「ちょっと呼んでこいよ」「お前、大丈夫か?」の間の取り方も完璧でしたね。恐るべし。

 

ヴィクトリア女王静音ほたる(本役 : 梨花ますみ)

現れた瞬間の神々しさたるや…!これがクイーンオブイングランド!!となる圧倒的美しさ。落ち着いた声色で品がよくしっかりと勲章を与える姿は貫禄もありまさに女王で素晴らしかったです。

 

キーラン : 相星旬 (本役 : 春海ゆう)

まさかあの本役より悪そうなキーラン出てくると思わなかった笑 この人を絶対に敵に回してはいけないとゼインに感じさせる圧。聖職者だからこその恐ろしさが出ていたし、「ええ、ええ、バチカンは〜」のセリフの被せ方から出る凄みもすごかった。名脇役芝居がまた1つみれたこととても嬉しかったです。

 

ザンダー : 和真あさ乃 (本役 : 夢奈瑠音)

上手すぎる…今回は上述のゼイン ジェームズ キーランそしてザンダーのおじさん4人衆が素晴らしい実力で固めていたからこそ全体のクウォリティが格段にアップしました。年功序列でここまできてしまったけど、たぶんダシエルとエイデンの方が優秀だし、いつもいろんな人に囲まれて胃がキリキリの中堅管理職の色が濃くてすごかった。ヴィクターとの掛け合いの間もよくて本公演と同じくらいウケてました。

 

セバスチャン : 涼宮蘭奈 (本役 : 佳城葵)

目立つビジュアルが相まって守護戦士と呼ばれる説得力がありました。ビジュアルの作り方と立ち回りの鋭さは素晴らしかっただけに、セリフがもう少しキャラに合わせて言えるとよかったかも…とも思いました。

 

アンナ・クリフトン : 美渦せいか (本役 : 麗泉里)

ちゃんと本役と同じくらい綺麗な声で歌がうまくて、アンナの考えや気持ちを歌に落とし込んでいて、素晴らしい歌姫の新たな誕生でした。月娘の歌レベルすごい…

 

サキュエル : 月乃だい亜 (本役 : 英かおと)

たぶん今作で1番難しい役。「なぁ、あんた」の言い方からめちゃめちゃ上手くてびっくり。これが芝居の月組の下級生の実力…となる恐るべしスタートでした。

 

エゼキエル : きよら羽龍 (本役 : 彩みちる)

いやもう、、場面を劇場を自分のものにしてしまう迫力がすごかった。本役よりも霊能力は強そうで、陰の魅力を最大限に爆発させた大迫力のエゼキエル。本役はプンプン系だけど、新公はネチネチ系でそれも面白かったし、出てくるだけでエゼキエル劇場にしてしまう舞台力はさすがのものでした。

 

ダシエル : 一輝翔琉 (本役 : 風間柚乃)

月組には珍しくビジュ先行型スターでしたが、経験を積みしっかりした芝居をするスターに大成長しておりました。ダシエルは普通の働く公務員、真面目なイギリス人を落とし込んで芝居をしていましたが、隠せないオーラはさすがのもの。良い成長を感じました。

 

エイデン : 花妃舞音 (本役 : 天紫珠李)

本役は本人の持ち味からもしっかりした強くて真面目な局員というのがハマりますが、可愛くてお姫様な彼女がどうしてくるのかと思いきや、とても上手く表現してきました。なんていうか、大手企業の社内報に載っていそうな出来る最年少美人管理職みたいな雰囲気。学年と経験を積み良い意味で貫禄も出てきたのもエイデンに功をそうしていました。

新公ヒロイン経験同士のエゼキエルとエイデンの大喧嘩はさすがの安定感で、本役よりも煽り感が強くて面白かったです。

 

カイ : 翔ゆり愛 (本役 : 礼華はる)

沸騰ワードで受験の頃をみていましたが全然面影がないくらいしっかり"男の子"に仕上がっていて、シンプルに見た目がカッコよかった。研2なりたてとは思えないほど堂々としていて、「はい」を連呼する難しい正塚芝居も自然に演じ、素晴らしい原石がまだまだいたものだ…となりました。

 

マクシマス : 天つ風朱李 (本役 : 彩海せら)

出来上がりすぎている…まず本公演でも必ず目につくくらいビジュアルが良いんですよね、少し個性的でかっこよくて。なのにダンスも上手くて歌もうまくて芝居も良い。なんてこった。きよらエゼキエルがとんでもないんですけど、そこにちゃんと対等にマクシマスでいられてたし、どこ切り取っても破綻なく素晴らしかった。華やかなので主演を取れるといいなと思います。

 

メアリー・スチュアート咲彩いちご (本役 : 白河りり)

本役と同じくらい歌うまだから安心して観ていましたがやっぱり上手い。そしてメアリーのプライドの高さ、でも今は反省して嘆いている姿を短い場面で的確に表現しているあたりさすがです。

 

アマラ : 朝香ゆらら (本役 : 羽音みか)

本役が正当美人ボイスなのに対して、少しハスキーなのが色気ある美人ボイスでこのアマラも良かったですね。真弘ジェームズとの大人な心地よさも垣間見れて素敵でした。とても良い芝居をするんだなと今回思ったので、これからもどんどん活躍してほしいです!

 

 

今回はここまで。自分が月組ファンであることと、今回の一徳ショーでたくさんの人が銀橋に出たり見せ場があることもあり、解像度高くみれたのでとても楽しかったです!!

そろそろ本公演の感想を書いていきます。

 

 

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柚香光に贈る

こんにちは

 

この記事を書くまでにとても時間がかかりました。これを書いてしまえば本当に卒業したんだなと思ってしまいそうで。でも次の時代はもう始まっている、私も前を向くために書いていきます。

 

私が柚香光に出会ったのは「カリスタの海に抱かれて」。後から勉強しましたが、研2の頃から望海風斗や朝夏まなとの新公で、最後のコンサートでもオマージュした妖精フィーや本人のターニングポイントとなった「フォーエバガーシュイン」などを経験した後だったので、もう遅かったのかもしれません。でも10年間応援できたのだから十分間に合ったよね?いつ宝塚ファンになったとしても、みんな誰かしらもっと前に出会いたかったと思う人がいるわけだから、そんな人に出会えてよかったと思います。

 

カリスタで私は東宝1階の12列辺り28番くらいに座ってました。突然客席が明るくなって一斉にみんなが後ろを向いて、そしたら柚香光演じるナポレオンが客席から登場してきました。

あの時のあまりのオーラ、本当に眩しくて、発光していて、私はあのナポレオンを一生忘れないと強く思った衝撃の出会いでした。

そして歌い出してまたびっくりした。ごめんなさい、でも分かってしまった、絶対にこの音程は正解ではないと。そうか、天は完璧を与えないんだな…とか思ってしまったのでした。

 

「新源氏物語は、六条も柏木もむせかえるような華やかさ。

「ME AND MY GIRL」私が観劇したのは、れいまいがジャッキーとジェラルドの回。同期の2人が演じる幼馴染で婚約者のジャッキーとジェラルドを生で観劇できたことは、私の大切な宝物です。

「雪華抄」の鷹と鷲の場面。いやーそりゃ鳥だよな!となる納得感。和物でも気持ちよく踊るんだなと思った印象があります。

「金色の砂漠」あの衣装をこれ以上着こなす人はいないでしょうね。圧倒的・美。絵本やアニメなのではないか?という美しさでした。ロケットボーイは元気いっぱいでしたね。

「Sante」プロローグの男役女装並び。芹香・柚香・瀬戸・鳳月・水美が並んだあの銀橋はすごかったなあ。

 

はいからさんが通る私はこちらの青年館バージョンの方が原作ファンとして好きです。別箱だからと原作に合うキャストだけを組からピックアップしたからか、ちなつ冬星としろきみ環が最高すぎて大劇場の2人は演者が悪いとかではなく原作に似ているかという観点だけで負けてしまった印象。

柚香少尉はもう輝いていて。眩しすぎるくらいで。本当に忍さんが出てきてしまったのではないかという衝撃でした。

ポーの一族アラン・トワイライト。再び最高点を叩き出す漫画から抜け出したようなビジュアル。2.5次元舞台の頂点に立つのは花組版ポーで間違いないです。エドガーが一目置くのも分かるハッとさせられるビジュアル、本人の繊細さが上手く役に反映された不安定なアランの心情の吐露。伝説をこの目で見たような気になる作品でした。

 

「メランコリック・ジゴロ / Exciter!!2018」あのメラコリがれいまいで、しかもショーはエキサイター。当時の95期ファン 花組ファン 宝塚ファンみんなが大歓喜した公演でした。れいまいが2人で宝塚を背負って全国を廻る もうこの事実だけで感涙ものだったのです。夢いっぱいの2人が演じるまだ若いジゴロ、ヒロインの舞空瞳・華優希も含めてあんなにも若さに溢れた全ツは後にも先にもみたことがない。でもその分いろいろとハチャメチャで…笑 ショーは出てくる人出てくる人みんな音程はアレだし娘役2人はメイクもとんでもなかったので…それも今となっては良い思い出ですね。元気いっぱい!やる気いっぱい!!のれいまいがエネルギーをたぎらせて上演したこの全国ツアーは青春そのものをみているかのようでした。

花より男子私はドラマ世代なのでもうテレビ版のキャストのイメージしかなかったのですが、ドンピシャにはめてきましたね。伊集院忍とアラン・トワイライトと道明寺司を同じ人が演じられるとは演劇ってすごい、柚香さんってすごいとなりました。ビジュアルだけでなく、一挙一動が道明寺そのもの。すごかった。

 

「シャルム」の燕尾で前任の明日海りおに背中を押されていた姿。きっとたくさんの想いを感じたに違いない、少し不安そうだけど覚悟を決めたような表情もしていて、これがトップのバトンなんだなと一観客ながらに思いました。私にとっても忘れられない一コマです。

 

無事にプレお披露目が終わり、さあ大劇場に向けて!というところでコロナ禍。トップスターとして最も多くの公演の機会を失い、(別の事情もありましたが)大劇場作品はどれも完全完走できず、誰よりも打撃を受けたスターだと思います。

でも花組トップスター・柚香光はいつだって前を向き、組子を励まし、限られた人数限られた時間でも目の前にいるお客さんに常に100%以上の愛情をくれました。コロナ禍だったからこそ、私もチケットを何枚も失って悲しい思いをしたけれど、この時代に上に立つものとしての懐の大きさと強さを垣間見ることができたのかもしれません。

 

「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」最高に楽しかったなあ!

恩ある上級生2番手の瀬戸かずや、大切な相手役の華優希の大劇場卒業が無観客になってしまったこと。本当に悔しかったと思います。それを乗り越えたから強くなれた!というには卒業した方々に失礼な気もして、それでも千穐楽まで舞台を引っ張り続け笑顔で卒業する方々を東京で見送るのはとても勇気のいることだったと思います。

 

うたかたの恋ルドルフ。観ているこちらがキリキリしてしまう繊細さ、そして同時にため息が出るほどの美しさ。どの表情、どの場面を切り取っても、溢れるばかりのオーラで輝いていて、でもそのオーラと輝きが強ければ強いほどルドルフとしての危うさにも繋がって。

初めて出会ったナポレオンの時から輝きはすごかったけど、常に今が1番を更新し続けて、そしたら言葉に上手くできないけど、こんな姿になるんだ…と息を飲みました。

「GRAND MIRAGE私はたまたま、あの事件があった直後の公演を観ました。その後数日休演になりましたがその前の公演です。私自身もどういう気持ちで宝塚を観ればいいのか、目の前にいる花組生に拍手を贈ることは応援になるだろうか、それともプレッシャーになってしまうのだろうか、と考えたりもして。そんな中でのシボネーは、舞台にいる組子だってどうしたらいいのか分からないんだなと感じる、震えてしまうような涙が出てくるような鋭いものでした。私はあの時のシボネーを忘れることはないと思います。言葉に出せないやるせなさや怒りや悲しみを全て抑えてでも出てしまう感情が客席にいても痛かったです。

別日ですが、1階1列11番で観劇したのも大切な思い出。シボネーの待ち時間にガッツリ目を合わせて微笑んでくれたこと、目の前での銀橋大羽根ターン、大切な思い出です。

 

「BE SHINING」青春そのものを振り返っているようで宝塚観劇で初めて号泣してしまった作品。私が応援できたのは半分くらいの月日でも、私のとってはちゃんと長くて濃い日々でした。

アルカンシェル枯れの美学。最近感想を書いたばかりなのでぜひそちらを。

 

光ちゃんは誰よりもお客様を大切にしてくれるトップスターでした。私が客席にいることを本当に喜んでくれているんだな、今日この席を埋めてよかった!と思わせてくれる舞台人。自分が客席に座っている意味を与えてくれるそんなスターでした。

昨年9月の件があってから、何も知らず観劇していた自分も少なからず加担してしまっていたのではないかと、宝塚ファンであることに葛藤したこともありましたが、光ちゃんがくれた観客への言葉、本当にうれしそうな笑顔をみて、ここに座って楽しんでもいいんだと思えました。本当にありがとうございました。

 

早速コンサートの予定が出てましたが、しばらくゆっくりして、また元気な姿を拝見したいです!

本当にお疲れ様でした。ありがとうございました!!

 

 

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花組退団者に贈る

こんにちは

 

私にとってはある種クライマックスとなる月組公演期間がやってきました。

でもまずは先日花組アルカンシェルで卒業された方への贈る言葉です。

 

94期・舞月なぎさ

華雅りりか・和海しょう・羽立光希とともに鉄壁の花組94期でしたが、順番に卒業を選ぶ時期がついにきてしまったようです。

同じ男役の和海・羽立が歌の人だとすれば、ダンスの人のイメージ。綺麗系・ワイルド系・フェアリー系と系統も違って、仙名彩世も含め充実の花組94期という印象が強くあります。

爽やかで可愛い顔立ちなのに、真剣な眼差しが熱く、花男の系譜がしっかり流れていて、かと思えば狸小路のような変わった役もハマるスターでした。

でも正直言うと、まだまだ居てくれるような気は…もうしてなくて…同期を見送りそろそろかなという雰囲気も少し感じておりました。

長きにわたり花男を極め、大変おつかれさまでした!

 

99期・帆純まひろ

私は個人的に、ちぎみゆまさちゃぴに育てられたファンの世代なので、早霧せいなに似ていると言われたホッティに勝手ながらの親近感を持っていました。もちろん若い頃から美しかったですが、学年を重ねるごとにメイクの研究や魅せ方の研究という努力をたくさんして最後のロベールが1番輝いていました。

路線スターにたくさん囲まれて悔しい思いをしたこともあっただろうし、自分自身に対しての悔しさもあったと思います。ファンが悔しい思いをしたこともあっただろうと思うほどに、すっっっごく努力していること、もっと良くできるんじゃないかと考えているだろうこと、自分だけでなくみんなで良くする方法を探って行動していることが伝わってくる真摯で真面目なところが最大の魅力だったと思います。

これからの日々も彼女らしく明るくまっすぐに進んでいくことを願っています。

 

104期・愛蘭みこ

本当に本当に可愛くて!顔が小さくて小動物みたいなのに役やメイクによっては艶ぽくもなったりして。どんなにセリフがなくても端っこでもちゃんとストーリーをもって役作りをしてきたことが伝わって、本当に花娘を楽しんでいるんだなといつもみてるとニコニコしちゃう娘役さんでした。

1番大きい役はおそらく「冬霞の巴里」。物語に唯一差し込む光のような存在で、コロコロ変わる表情が素敵でした。また歌も上手く「BE SHINING」で披露したタイタニックは見事でした。

まだまだ活躍してくれると、花娘を体現する上級生になってくれると信じていたのでとても残念ですが、まだ若くこれからの人生はとっても長いので今まで以上にキラキラしていることでしょう!

 

104期・美里玲菜

初舞台当時に星トップ娘だった綺咲愛里の妹で、顔がそっくりなのでそのイメージが強い印象です。姉はトップ娘、同期に新公ヒロインが2人に1期下に本命と、もしかしたら悔しい思いをしたこともあったのかもしれません。でも舞台でみる彼女はいつも目の前のことに全力で、いつだって100%の笑顔で、幸せいっぱいにみえました。その姿をみるとこちらまで幸せいっぱいになるくらい輝いていました。

どうか今後も笑顔いっぱいで過ごしていますように!

 

卒業された皆様、おめでとうございます。今まで本当におつかれさまでした。夢をありがとうございました!

 

 

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星組「BIG FISH」観劇感想

こんにちは!

 

大変ありがたいことに観劇してきました星組「BIG FISH」!!!

今回は配信も円盤もスカステもなし、絶対になにもかも見逃さないようすごく集中して舞台中をみて、忘れないうちに感想を書いていきます。

 

ストーリーとしては、自分の過去の体験を夢物語のように壮大に話す礼真琴エドワードの話を、全部作り話に決まってると飽き飽きしていた極美慎演じる息子のウィルが、エドワードの死が近づいていることによって、彼の歩んできた本当の道を知りたいとエドワード物語ともう一度向き合う話。

 

明日はウィルの結婚式。いつも物語ばかり話す父に対して、自分の話はするな 乾杯の挨拶はするな と諭す息子。そしてまだ誰にも言っていない星咲希演じるウィルの新婚の妻ジョセフィーンの妊娠に勘付いたエドワードに、まだ安定期じゃないから絶対に言うなと釘を刺す。にも関わらず、ペラペラと話して妊娠のこともバラしてしまうエドワード。

ここまでで5分くらいですが、エドワードの話が嘘かまことかでもとにかくおしゃべりなこと、息子ウィルがそれに少し嫌な思いをしているけど父を完全に嫌いにはなれない様子、小桜ほのか演じるサンドラの様子から、2人はたびたびぶつかるけど家族仲はよかったことなど情報が無理なくしっかり伝わります。

 

まだパパの話を楽しく聞いていた幼い頃のウィルを演じる茉莉那ふみの可愛いこと。あの身長差は膝折芸…?少年にしかみえず、先日までのアルカンシェルのイヴに引き続き、少年レベルの高すぎる少年なのでした。

モブとして登場するのに顔が良すぎて目立ちすぎる天希ほまれ。さすがです最高。

人魚の希沙薫の美しくて可愛いこと。

最初の物語は都優奈の魔女に死に方を教えてもらう。この魔女と最期の姿がキーとなっていきますが、知ってはいてもやっぱり最高に歌が上手い。ミュサロに出れなかったのは残念ですが、必要とされて振り分けられたのが大納得の歌唱でした。

高校の同級生で永遠のライバル(?)となるドンは休演から戻ってきた蒼舞咲歩。まずはとにかく元気そうでよかったですし、アメリカ映画で最初に出てくる地元の嫌なやつって感じが、顔芸が大袈裟なのにそれがアメリカ映画としては自然でいい。

巨人カールとの出会い、大希颯の仕組みはどうなっているのか?!ディズニーのパレード仕様なのか?!?!

町のかわい子ちゃんジェニーの凰花るりなは見るたびに可愛くなってますね。

 

最初は、ジャーナリストで妊娠もバラされたジョセフィーンはエドワードに嫌悪感を抱くのかなと思ったら、すごく楽しそうに話を聞き、ウィルに父親に向き合えと説教までする良い妻。

星咲希にとっては今までで1番の大役と思いますが、お姉様によく似て芝居の緩急や濃淡が上手く、これからの活躍がますます期待ですし、たぶん姉のメイクをもっと研究すれば艶ぽい美人になるでしょう。

ひろ香裕の主治医ベネットとの同期芝居は、この2人も揃っておじいちゃんになる日がきてしまったか…となんだか感慨深くなってしまったり。

 

サーカスで運命の相手、詩ちづる演じるサンドラに一目惚れ。いやーもうここのアラバマの羊の可愛いこと可愛いこと。そりゃ一目惚れしますわ。

そこからサンドラのことを知るために3年も働くんだからすごい笑 碧海さりおのキャロウェイの似合いぷりたら!狼男でサーカス座長なるほどなるほどとさせてしまう謎の説得力。

1幕ラストの水仙の場面は本当に綺麗で、舞台が一気に花畑になっていく様子は本当に素晴らしく綺麗で。版権難しくともあの舞台の綺麗さだけなんとか残してほしい。

そしてここの場面もうたちサンドラの可愛いさったら!ねえ!耳福眼福。

 

2幕はおそらくエドワード最大の秘密、地元のかわい子ちゃんジェニーとローンを組んでいたということについてウィルが探っていきます。

ウィルはけっきょく、仲が良い両親が大好きで。だからジェニーとのローンが許せなくて、そんなちょっと子どもぽいところもあり、それも分かった上でジョセフィーンは味方でいてくれるんですね。良かったねウィル。

つい父に辛く当たってしまうウィルと、病気が進行して責められると感じ追い込まれるエドワード。そんなエドワードを落ち着かせ、一緒に歌う小桜ほのかサンドラとのデュエットは、歌声が2人とも本当に綺麗で、こんなにも暖かい家族に別れの時が近づいているという悲しさでいっぱいになり客席中が悲しみとほんのりした暖かさに包まれた感覚がありました。素晴らしいです。

 

魔女がみせた最期の時、エドワードが本当に英雄だった話を知り最期の一瞬を父のために父と共に。

若い回想場面も病に伏せった時も、とにかく礼真琴エドワードは全てが自然で。つらい気持ちをぐっと飲み込んで、自分の中で描いている父親像を息子にみせるためにおく一呼吸というのが素晴らしくて。あまりにも自然すぎて一周回ってこの感想を書くときにあまり登場しないほど、エドワードはずっと当たり前に舞台上で生きていました。

詩ちづる・小桜ほのかのサンドラはお互いよくここまで似せてきたなという感じで、2人が同じ人物であることがまた当たり前すぎてすごかった。

 

父と同じように自分の息子にも「お前が釣った魚はこーーーんなに大きかった!」と手を広がる極美慎の姿は、やっぱり親子なんだなと、おじいちゃんの物語は続いていくんだと、とっても寂しいけど暖かいラストシーンでした。

 

ほんの少しのファンタジーと家族の温かさを感じるとっても素敵な作品でした。

 

次の観劇感想は星組「夜明けの光芒」の予定です。

 

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星風まどかに贈る

こんにちは

 

先日無事に花組アルカンシェル千穐楽を迎え、トップコンビ含め5名が卒業しました。

コロナ禍の打撃を最も受けた花組。トップとして、上級生として、新公学年として、それぞれ思うことはあったでしょう。最後まで休演があったけれど、でも千穐楽の卒業の日をみんな揃ってお客様の前で迎えられてよかったと思います。本当におつかれさまでした。

 

トップ娘役・星風まどか。

スライド人事については発表された時から最後まで、どんな理由があったのだろう?と数多くの人が邪推をし、正直私自身も気にならないと言ったら嘘になります。でも最後に思うことは2つの組でみせてくれた見事なまでの星風まどか成長物語は素晴らしかったですし、その道のりを見守ることができてよかったです。

 

研2でアイーダ新公、研3でシシィ新公、研4でトップ娘役。最初からものすごい勢いで走り続けていました。当時の宙組は舞台上での大人っぽい落ち着きとオフでの元気さのギャップが魅力の朝夏まなと・実咲凜音・真風涼帆・伶美うらら時代。丸くて可愛いまどちは少し系譜が違って。でもその分元気印の桜木みなととの相性は若くて青くていいなという感じでした。だからこそ最も大人ぽい魅力をもつ真風涼帆との相性はどうだろか?と思って就任のニュースをみたのを覚えています。

お披露目の天は赤い河のほとりでは、コスチュームものということもあり、2人とも漫画からそのまま出てきたようで、2人のギャップが大人の男性と恋する女子高生という少女漫画のキュンそのものとして反映されてましたし、研4であのクウォリティまで持っていって最高に可愛い有無を言わさないトップ娘役として立っていたのは印象的。でもオーシャンズ11となると、テスには少し子どもぽいかなという感想を持ったりもしました。

宙組時代1番の当たり役は最後の「アナスタシア」でしょう。逞しくてでも根底に流れる気品があって、歌も素晴らしく、ディズニープリセンスの実写のように可愛くて分かりやすくて、是非また梅芸版でアーニャを演じてほしいと願います。

高校生がぴったりだったあどけなさの残る少女が、タイトルロールを気品と強さを持って演じ物語の中でもしっかり成長をみせられる役者で宙組トップ娘役・星風まどかとして堂々たる前半の集大成をみせてくれたのでした。

 

花組へ移動、柚香光の2人目の相手役となります。新公トートとシシィ、さらに水美舞斗・永久輝せあ・聖乃あすかが控えた当時の花組で全ファンが期待した「エリザベート」。残念ながら上演はありませんでした。その代わりがアルカンシェルだったとしたら…残念ではありますね。

エリザベートを上演しないだけでなく、わざわざ呼んだかいがあった!という作品に正直花組時代に恵まれたとは思えません。個人的にはうたかたの恋のマリー・ヴェッツェラを演じるには経験と学年を積みすぎていたと感じました。

でもそんな中で私が個人的に1番良かったと思うのはお披露目となった「元禄バロックロック / The Fascination」。キラの艶やかさと可愛らしさ、少しの切なさと強さと美しさ、どの鬘も衣装も着こなすスタイル、どこを切り取っても素晴らしいヒロインでした。ショーの方は歌姫としてもダンサーとしても大活躍で、1人で舞台を埋める力、真ん中に立つべきと感じるオーラがあり、これが経験を積んだトップ娘役の輝くべき姿なのかと感嘆しました。

「鴛鴦歌合戦」のお春も最高に可愛くてよかったですね。ぷくー顔もちぇもキュートだけどこぶしの効いた歌も上手かったなあ。

卒業となるアルカンシェルでは、座長として劇団を守る姿が描かれ、就任当初は高校生役だったことを思えば、本当に立派に大人の女性への成長と大人だからこその輝きまで放って卒業していくのだと感じました。

 

真風涼帆とも柚香光とも絵柄は一緒ではなかったけれど、だからこそ少しリアリティのあるカップル感が出せるのが星風まどかのトップ娘役としての魅力だったと思います。

 

長い間、舞台の真ん中に立ってくれていたからこそ多くの人がその成長を見守り、その時その時で輝いている姿に同年代として素敵な女性になろうと思わせてもらえました。本当におつかれさまでした。

本人が望むのであれば外部でも引っ張りだこでしょう!これからのさらなる活躍に期待して。ありがとうございました!

 

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花組「アルカンシェル」観劇感想②

こんにちは

 

前回に引き続き2幕の感想を書いていきます。

花組「アルカンシェル」観劇感想 - 丸の内OLの観劇日記

人事考察的な記事もそろそろ書きたいのですがありがたいことに観劇感想に追われて…

 

まずは1幕後の答え合わせからはじまり、マルセルが帰ってきてココナッツパラディへ。空美アネットの羽飾りはGOLDEN JAZZの愛希れいかのものだと思うのですが、こうやって見慣れると全然似てないですね。それでいいんですけど。

そしてフリッツが左遷されて別れの挨拶に来ます。そりゃさ、湖春ひめ花イヴはどうやっても許せないよね。下を向いて唇を噛み、マルセルの腕にすっぽりなところが本当に少年のリアル。そして空気を読んでくれる帆純まひろロベール、好き。

星風まどかカトリーヌのドイツデビュー。この衣装はピガール狂想曲フィナーレの美園さくらのもの(羽なし)。ピガールを何回も何回もみてくすみカラーの衣装が大好きだったので個人的にピガール衣装に大歓喜輝月ゆうまコンラートの舞台に出そうになるオジサン感のある「おっと…」はさすが。

 

慰問の打診の電話、電話に耳寄せるアルカンシェルメンバーがイケメン揃いで良い。

でも普通に考えて思想犯を外に出すとかありえないし、歌ってどうぞ!もありえないし、私が総統閣下なら絶対にフリッツは即処刑です。思想犯脱走補助で降格で済むはずない。慰問担当の他のドイツ兵は気付かなかったのか?!

見所はピエロの後に披露されるドイツ兵の首フラフープです笑 お互いに投げ合うフラフープけっこう取れてなくて、私がみた限りは成功率50%くらい笑

 

JAZZの解禁、盆がぐるぐる回って次々に登場人物がでてきて、これこれイケコみてる〜!!って感じになりますよね。見応えがあるし人数の多い宝塚だからできる演出なので山場となるナンバーです。

 

再びコンラートの客室に呼ばれるカトリーヌ。銃声を聞いて駆けつけた中にいる綺城ひか理ジョルジュの表情がこれまた必見。ジョルジュはこの後下水道でフランス人に戻るわけですが、きっかけはカトリーヌの「ドイツ兵に知り合いはいないわ!」ですよね。自分の選んだ道を肯定するために歩いてきたけれど、どこかで間違っていると気付いていてその蓋を開けられてしまった感じ。

ドイツ兵に知り合いはいないってさ、気遣って助けてくれようとしたのに可哀想なフリッツ。

 

カトリーヌからの情報をもとにレジスタンスが動き出します。ここでふと思うけどゲシュタポのコンラートがカトリーヌに大事なこと言うわけなくない?まあミュージカルだからいいんですけど。

私はここの演出はちょっと納得してなくて、マルセルはアルカンシェルでは振付家でスターダンサーだけど、レジスタンスでは新入り。リーダーシップを取るべきではないんです。戦いの後、レジスタンスは主役ではなく市民の中に紛れていく演出が良いからこそ、ここでもちゃんとレジスタンスとしての立場を描くべきだったなと思います。

それにしてもなぜ紫門ゆりやのスチールはコーエンの方なんだろ?絶対ギョームの方が出番多いののに。

まず私が総統閣下なら裏切り者フリッツにパリ爆破の大切な業務任せないけどな。セーヌが氾濫したら下水道も終わり、そう言う意味ではお咎めどころではなく特攻隊のような扱いだったのでしょう。

マルセルではなくジョルジュがコンラートを撃つ。だからこそマルセルもアルカンシェルのメンバーの誰も人を殺すことがなかったから虹を綺麗だと思えるのかもしれないし、この2時間半をかけてジョルジュが自分の過ちと最後に真っ直ぐに向き合えたところの伏線回収です。

帆純まひろ・一ノ瀬航季・侑輝大弥・希波らいとという柚香チルドレンが肩組んで朝を迎えるシーンはシンプルに良いです。

 

フリッツとアネットのいつの日かの幸せを願いたいのに永久輝せあ本人がいろんな媒体で「あれがイヴのみた最後の姿だから、ドイツで亡くなったんだと思う」というので…それを知ってから観劇するとあの2人の最期の会話がアビアントだったのが切なすぎて、、、でも軍事裁判にかけられたら絶対生き残れないよなとも思うので…

きっと今作、柚香光が単独卒業だったら、マルセルはNYへ旅立ち、残るトップ娘にアルカンシェル(宝塚花組)を任せるという演出にしたんだろうなと思います。まずはアルカンシェルを立て直す、でもいつかマルセルにはNYへ行って夢を叶えてほしいと願います。きっと「次の時代へ希望を託す」という歌手を最後に歌って欲しかったんだろなと思います。

 

フィナーレの歌手は次期トップの永久鏡せあから。元々細いですがトップ目前ますます細くなって少し心配です。声がいいですよね!!あのハスキーボイス。本編とは違う、もっとキラキラして希望に溢れたたゆたえども沈まずも良いですね。

娘役群舞、1つだけどうしても文句言わせてほしい。なんで!!愛蘭みこ・美里玲菜のピックアップないんですか?!?!卒業ですよ?!1本物だから役がないのはもう仕方ないとしてフィナーレくらいさあ、、私は2人をオペラでガン見でふけどね!!

そしてもう1つ欲を言えば最後は黒燕尾が良かったなあ。宝塚男役・柚香光の魅力はカチッとした衣装でラフに踊るところのギャップと抜け感と思うのです。

さらに欲を言えば、デュエットダンスは白かピンクの衣装がよかったよおお

デュエダンのリフト直前の「おいで!」という頷きが最高に好きです。最後のソロは必死に目と心に焼き付けました。気持ちよさそうに踊りますよね。

 

階段降り、個人的には輝月ゆうま・紅羽真希・峰果とわの親衛隊で一緒なのがツボです。そしてゆりぽんの専科異動同期2人がフィナーレ隣なのも、月ファンとしてはうれしかったです。

 

柚香光だけのオンリー技、銀橋での一回転。あれほんとにすっっごいです。体幹がすごい。縁起も良い気がする!

 

観劇感想は以上。1幕2幕それぞれ2000文字超え笑 読んでくれた方お疲れ様でした。

卒業される皆様へ向ける言葉はまた明日を見送ってから書きます。

 

 

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