丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

光月るうに贈る

こんばんは

 

ついに月組千穐楽がきました。

人事関連記事とかは5組均等に書きますが、私のブログを読んでくれている方はご存知の通り、私は圧倒的に月組ファンでして次いで雪組が好きです。

この8年ちょい観続けてきた月組龍真咲の卒業も愛希れいかの卒業も珠城りょう・美園さくらの卒業も見届け、トップスター以外でも宇月颯早乙女わかばの卒業を見届け、でもでも今回の卒業が1番ショックでしたね…

 

芝居の月組というのは私が産まれるより前から言われていた言葉ですが、今のトップ体制になってから特によく耳にするようになりました。

それはまさしく月城かなと・海乃美月・鳳月杏・風間柚乃の盤石な芝居力ゆえですが、真ん中だけ芝居上手なわけではない。そう、組の端っこまでしっかり芝居を突き詰めているからこその名称です。他組が芝居を怠っているとかでは決してないですし、今の月組だってダンスや華やかさは花組に、スター性のバラエティ豊かさでは雪組に、熱さと歌は星組に、宝塚的オーラと充実感では宙組に負けていると組ファンでも思いますが、絶対に芝居では負けないという気持ちと実力を下級生まで感じます。

 

路線じゃなくても台詞もマイクにのらないような通行人でも芝居を徹底する、その教えを今の下級生に伝えているのは、今作で卒業する光月るう・千海華蘭の姿だと思います。

多くのタカラジェンヌは自分のキャラというか、得意とする役どころみたいなのが固定されてきてしまうものですが、この2人にそれはない。性別も立場も年齢も関係ない、今演じている役が常にベストヒット。それって本当にすごいことです。

 

光月るうの印象深い役を思い出すとその幅がありすぎて。

私が最初に認識したのは、ベルサイユのばらダグー大佐。その頃はヅカヲタではなく龍真咲・明日海りお・愛希れいかのお名前もそこで覚えたくらいなのですが、めっっちゃダグー大佐がいる!!となって、脇役まで抜かりない…と感動しました。

続いて1789のジャック・ネッケル、ネッケルという人物はフランス革命では絶対に欠かせない超重要人物なのですが、分かる〜ネッケルってそのイメージ!!となりました。私の妄想のネッケル(ベルばらのイメージ強め)がそこにいました(笑)

カンパニーの脇坂専務。すごいリアルなおじさん…タカラジェンヌのおじさまってイケオジか、もはや原型ないくらいの汚い姿(笑)のどちらかが多いのですが、脇坂専務は普通に嫌な日本人のおじさんだった!!すごいなリアリティ…と。

幅が広すぎてしかもあまりにも上手すぎてびっっくりしたのが、I AM FROM AUSTRIA のエルフィ・シュラット。わかる!!!絶対そういう海外の明るいおしゃべりオバチャンいる!!!!となるリアリティ。なのにどこかディズニー映画の中の人のようなキャラクター感。エルフィがこけたら作品全部が失敗になるような強いキャラ、素晴らしい配役で作品を成功に導きました。ちなみに新公の風間柚乃もめっちゃ上手いです、新公とは思えずびっくりしちゃいます。

桜嵐記の老年の楠木正儀一乃凛→月城かなとからの流れが説得力がありすぎて。あのヤンチャだった三男が苦労をして努力をしてここまで辿り着いたけど、きっと中の本人は変わってないと納得させる芝居。特に「弁内侍様、私の好きな名や」の台詞は見事です。

 

川霧の橋の源六。あんな自然な死に様あります?本当にフッと息が絶えるんです。もはやこのレベルになると怖いです。すごかったなあ。

今夜ロマンス劇場での本多正。ここまでくるとオジサンとして右に出る者はいない。この時も見事なオジサンで、健司と美雪の選んだ道が正解かは分からないけれど、でもやっぱり切なくて、その想いを実は共有できる唯一の人だけどあえてそれを伝えず…という難しさを自然に。

グレート・ギャッツビーのジョージ・ウィルソン最初に出てきた時はイケてない田舎者だっただけなのに最後になるにつれ追い詰められて恐ろしい人物になっていく過程、最初から最後までずっと曇り続けている瞳。すごかった。

 

こうして印象深い役をあげていきましたが、書いてみれば私が観劇してきた時期の月組公演のほぼ全てが印象に残っているんです。それってすごいことですよね。

 

組長になったのは2018年。他組の組長より10期近く若く、まだ学年の近いスターがトップを務めていたような時期でした。

組長の仕事内容というのは公にはされていませんが、たぶんすっっっごい大変だと思うんです。だって冷静に組織において部下が80人近くいるんですよ?しかも1番若い子は17.8歳の女子高生。現場と阪急本社やプロデューサーとの報告会などの事務仕事や、下級生の小さな揉め事の処理やメンタルケア、舞台上でのミス等に対する日々の反省会。その中で他の組子と同じ、いやそれ以上に役作りをしなくてはならない。もう考えただけで激務なんですよ。その中でのコロナ禍。公演がストップしてる間さらに仕事は増えていたことでしょう。その中でのトップ交代。若くして組長という立場につき、コロナ禍の終わりが見え新体制が安定してきたここまで務めてきたこと、本当に尊敬とお疲れ様でしたの気持ちでいっぱいです。

 

追記 : 最後のご挨拶まで、本当に組長のそれで。尊敬すべき上司、自分のことより組のこと、本当にかっこよかったです。「私は背中をみせたので」とはっきり背筋を伸ばして言えるその姿が本当にかっこよかったです。

 

長い間、芝居の月組を実力と堅実なお仕事で先頭で支えてくださったこと、そしてその姿を少しでも観れたことに感謝です。

本当にお疲れ様でした!ありがとうございました。

これからの人生が幸せでいっぱいですように。

 

 

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