丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

星ロミジュリ、AとBの違い

こんにちは

 

5/9星組ロミオとジュリエット」Aバージョン、5/10花組アウグストゥス / Cool Beast」大劇場千穐楽ライブ配信を観ました!

 

ロミジュリは、なんと!2枚チケットを失うものの執念で当てた(笑)eplus貸切がありますので、やっぱりキャスト別はそれを観てからにしようと思います。

花組も、在宅勤務をしながら横目でしか観られなかったことと東京での観劇予定がありますので、こちらも感想を書けるほど見れていないので今度にします。

 

本日は星組ロミオとジュリエットのAバージョンとBバージョンの全体的な違いについて感じたことを書いていきたいと思います。

 

まず、Bについてはこのように書きました。

星組「ロミオとジュリエット」B日程 キャスト別感想 - 丸の内OLの観劇日記

Bのロミジュリは、死に全てを転がされてしまった不器用な青年たちの話です。あくまで死は、遊び場・餌場にヴェローナを選んだだけで、ロミオにも街にも執着はなかったように思います。

これは愛ちゃんの死があまりにも強烈で力強く存在感があったからこその感想です。

 

死に遊び相手として選ばれてしまったロミオと、ロミオの周辺を弄ぶ死。そしてそれに対してものすごく生命力の強いジュリエット。

そんな3名を中心に繰り広げられるロミジュリでした。

 

対して、ぴーすけの死琴ロミオの心の中にずっといた不安の具現化という印象でした。そしてその"不安"というのは、ロミオだけでなくみんなの心に潜んでいるものです。

愛ちゃんの死は、たしかに死神として存在していて、ヴェローナに遊びに食べにきてしまったのですが、ぴーすけの死はロミオが生み出してしまった不安という印象を受けました。宝塚お得意の"もう1人の○○"のような"ロミオの中に潜む不安役"、愛は"ロミオの中に潜む希望"みたいな雰囲気に感じました。

そして2番手である愛月ひかるが人間・ティボルト役に戻ったこともあり、ちゃんとロミオ・ジュリエット・ティボルトの三角関係と愛と憎しみの人間の物語になっていたと思います。

 

死・愛の2役だけ見ても、

Aは、ロミオの心の中の不安と希望

Bは、ヴェローナを弄びにきた死とロミジュリを引き合わせにきたキューピット

という違いを感じました。

それぞれが1つのキャラクターとして存在しているBと、ロミオの心情を表しているAで全然違うものでした。

もちろんそんなつもりなく役作りしていたかもしれませんし、他の方はこんな風に感じなかったかもしれません。あくまで私の感想です。

 

この役替わりのキーはやはり、愛月ひかるでしょう。AでもBでもその存在感たるや!ですし、組替えして2番手で今の星組にいて本当によかったなと思いました。

愛ちゃん人間・ティボルトを演じるAは、人間ドラマに見えて、非人間・死を演じるBは、死に弄ばれた街の話に見えるのですから、ABの違いを作っているのはほぼほぼ愛ちゃんだと言っても過言ではありません。

 

こうした愛・死の違いが、他のキャストにも違いを出していると思います。

 

マーキューシオの死で言えば、

Aの場合、本当に人間同士としてティボルトとマーキューシオが戦って死んでいきます。そこに現れる死は、ロミオの「友達が死んでしまう」という不安が現実になったときに、その象徴として出てくるイメージ。

Bの場合、1番のご馳走であるロミオを導くためにまずは手にかけられた、エリザベートでいうルドルフのような巻き込まれ死。

 

ロミオの死で言えば、

Aの場合、不安や悲しみが頂点に達して死を選ぶロミオ。ただその先の天国という世界はジュリエットと生きていく希望に溢れた愛の世界。不安と希望が同時に最高点に達したというラスト。

Bの場合、死の手にかけられてしまいロミオは死んでいく。愛が出てくるのは、その死をもってモンタギューとキャピュレットという2つの家が和解する結び合わせとしてというイメージ。

 

同じ作品、同じロミオ、同じジュリエットなのに、こんなにも解釈が違う作品が出来上がるのはすごい面白いなーと感心してしまいましたし、2

パターンに合わせて、絶妙に役作りを変えたりしている主演2人、ロミジュリ3回目の経験力で引っ張るAB共通キャスト。

 

個人的には、ロミオとジュリエット」としてはAが正解で、これがロミジュリの見本、再演を重ね行き着いた先なんだなという感じでしたが、面白いのはBだと思いました!

 

Aの貸切を観たら、Aバージョンキャストと共通キャストの感想を書きたいと思います!

 

 

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