丸の内OLの観劇日記

20代会社員が宝塚について語ります!

89期、それぞれの美しき終わり

こんにちは

 

続々と新しい情報が出ますね〜!

CITY HUNTERの先行画像、想像よりずっと素敵でした。

そしてロミジュリB日程DVD&Blu-ray発売決定!!私はまだ映像も含め未観劇ですので、噂の愛ちゃんの死がどんな感じなのか東京での観劇を楽しみにしております!皆さんの声が届いてよかったです。

 

でも本日は89期について書きたいと思います。

 

スターだらけで有名な89期ですが、やはり1番の印象どころと言えば、ICHIGO ICHE RETURNSに出演していた男役5名、凪七瑠海・明日海りお・美弥るりか・望海風斗・七海ひろきの5名でしょう。

 

今となっては凪七瑠海以外が退団し、それぞれ次のステージでの活躍を始めています。

今回はそんな5人のタカラジェンヌとしてのあり方と美しき最後について語りたいと思います。

 

退団した順にまずは七海ひろき。

新人公演1回のギリギリながら本公演スカーレットを務めるところまで宙組であがるものの、組替え先では6期下の礼真琴より下についた時点で、トップ路線という意味では脱落でした。

本人の魅力と宙組由来の、優しさやスマートさ紳士な振る舞いが、当時は紅・礼・瀬央と生え抜きで若干暑苦しめだったところで良い意味で浮き個性を発揮。

本公演での役付きが良かったわけでは決してないけれど、ひろきのお兄様として大ヒットしました。やはり言及すべきは初代スカステジェンヌという事でしょう。舞台上の姿だけでなく、スカステというオフの場面でのファンや仲間への気遣いがその人気を爆発的なものにしました。

退団してからもその経験を活かしてか、世界の彼氏としての立場を崩さず、2.5次元や声優などで新しいファンを獲得し続ける姿は素晴らしいです。

 

先ほども書いたように特別役付がよかったわけでもないカイちゃんが、ここまでファンから推され惜しまれ退団した時に背負った3番手羽根。

カイちゃん退団の時の美しさは、ファンの気持ちが羽根という形でみれたというところだと思います。

嗚呼、私たち応援していて良かった。声を大にして好きだと言って良かった。劇団がそれを羽根という形で認めてくれて良かった。最後に羽根を背負った最高にキラキラした姿がみれて本当によかった!!となりました。

この本人の努力とファンの気持ちが生み出した羽根というのがものすごくパワフルで美しかったと思うのです。

 

次に美弥るりか。

今では瀬戸かずやもその道を辿り2番手退団も1つゴールとなりつつありますが、以前は曰く付き感満載だった2番手退団。

退団が発表された時はもうショックが大きすぎて、何故トップになれないんだ…という意見も多くありましたが、退団した後の結果をみてみれば幸せな2番手退団という道を切り拓いた立役者です。

2番手というと普通はトップの背中をみて憧れついていくというイメージですが、るりたまは隣に立ち同じ方向を向き歩いていた感じがします。二人三脚、いやちゃぴもいれて三人四脚で走っていた印象です。そんな新しいトップ・2番手の形をみせてくれました。

 

珠城りょう美弥るりかが大好きで尊敬していたし逆も然りというお互いがお互いに持っていないものを尊重し、尊敬し合う関係がとても尊かったと思います。

グランドホテルの男爵とオットー、カンパニーの青柳さんと高野さん、BADDYのバッディとスイートハートなど、この2人だからこそ出来た作品というのが多く、どちらか1人だけだったらきっと同じ作品や役はみられらなかったんだろうな…と思います。

 

ファンはもやもやした2番手退団という形。でも、この2人がこの関係性だったからこそみれた月組の作品や、この2人が引っ張っていたからこそ長年の闇人事の呪いから抜け出し現在の平和で安定した姿があります。

そんな風にトップと組を支え、珠城りょうが若き新人ではなくしっかりトップとして立てるようになったのを見届けて自分は去っていく。

かっこよすぎやしませんか?

 

明日海りおは私がみた中でおそらく最も劇団に振り回された人だと思います。

謎の準トップに、組替えで2番手戻りからのトップ就任、長期トップ娘の蘭乃はな・専科からの実力者北翔海莉・実力派の盟友望海風斗という最強布陣で臨んだ「エリザベート」が終わったと思ったら、突然やってきた相手役花乃まりあに急にあがってしまった芹香斗亜の2番手に一芸特化型研7の柚香光の3番手。もうこうして書いて振り返るだけで、大変だっただろうなと思います。

 

その反面"宝塚"を最も体現したスターだったとも思います。

オスカル・アンドレ・フェルゼンのベルばらコンプリートに、ロミオにティボルト、大海人皇子中大兄皇子光源氏、ビルにトート、ショーヴランまで、とにかく宝塚といえば?という役の数々をコンプリートしたスターでした。

 

宝塚を体現しながらその背中で数多くのスターを育てました。

芹香斗亜宙組に行く頃には2番手就任時の頼りなさは消え立派なスターとなりましたし、鳳月杏も月に帰るときには出た時とは全然立場もオーラも変わりましたし、柚香光・華優希は人気トップコンビとなりました。

その他にも、事あるごとに明日海りおの名前を出す現役トップスターの珠城りょうや、水美舞斗・聖乃あすかなど明日海りおの役を演じた若手たち。

 

fffの最初のセリフに「1人の短い人生だけでは判断できない。お前たちの後継者で連帯責任だ」(意訳)というのがありましたが、まさに明日海りおの宝塚人生はこれです。

後輩たちに引き継がれた明日海ismがこれからどのように輝いていくかというのが楽しみですし、そしてこの明日海ismだって元は瀬名じゅんら先代から受け継いだものだったのでしょう。

そのように脈々と続く宝塚を表現したスターでした。

 

そして先日退団した望海風斗。餞別記事として長々と書いたばかりなので省略しますが、「この舞台でいつの日か歌うのだ。きっと叶うはずさ、夢は」というHOMEの歌詞そのものだったと思います。そして最後の「人生は幸せだった!!」に繋がるところまで。

いろんなスターの退団をみてきましたが、これほどやり切った!!!とこちらまでスッキリした退団はないです。もちろん惜しむ気持ちもありますし、コロナ禍でもどかしい思いもあったとは思いますが、この人はここでできることを全て出し切ったのだろうな、本当に幸せだったんだろうなと思ったんです。

そんな風な満足感がある最高の形の退団だったと思います。

 

最後に唯一の現役となってしまった凪七瑠海。

トップスター陣営は全て90期台になり、公演で瀬戸かずやの下についた時点で、もう路線としての勝負をする必要はない位置にきたのでしょう。

 

89期の首席として男役も娘役もこなし、盟友であるだいもんを最後まで専科という位置から支え共演も果たし、轟悠が退団を発表した今、求められることは宝塚としてのお手本だと思います。

磨かれた実力と兼ね備えた品の良さは、これからもたくさんの若手スターのお手本となり、見習うべき背中としてそこにあるのだと思います。特に、トップスター達が若返りスタイリッシュで現代的なスターが増えた今だからこそ、時には男役くさく、甘くて品が良くて紳士で、様々な"魅せ方"を知っている存在として、各トップスターとは違う1つの目指すべき姿としてこれからもいてくれると思います。

 

さてそんなカチャは専科に行ってから参加した公演は、星・花・に本公演と別箱で1回ずつ合計2回。

出身である宙組月組にはまだ出ていません。

凱旋した時にどんな影響が出るのか楽しみですね!

いつの日か他の同期と同じく美しき最後を見届けたいと思います。

 

 

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