こんばんは
私事ですが、4/1〜入社2年目となりました。
"新卒"という言葉が使えなくなってしまったのです。
そのため、ブログタイトルを変更致しました。
今後ともどうぞよろしくお願いします!
さて、4/1〜宝塚歌劇団の理事が変わりました。
退団ではないですが、ここまで宝塚を引っ張ってくださった小川理事に敬意を込めて、勝手ながら贈る言葉を書きたいと思います。
その前にも単発で観劇はしていたものの、私が本格的に全組の全本公演を観劇し始めたのは、2015年お正月東京宝塚劇場公演から。ちなみにこちらは、宙組「白夜の誓い / PHOENIX宝塚」です。
この後から、現時点でチケットが取れている2021年星組「ロミオとジュリエット」まで、ありがたいことに全本公演を観劇させて頂いています。
小川理事が理事長に就任したのも2015年ですから、簡単に言えば
私が観劇してきた宝塚=小川理事の運営してき宝塚
となるわけです。
なので私がブログを書くくらい宝塚を好きになったのは、もちろんスターや演出家の先生やいろんな方の影響もありますが、運営のトップにいた小川理事のお陰でもあると思っています。
この5年間の小川理事の手腕を振り返って、良かった点を大きくあげると、
①極力スターに配慮した人事
②観客の"観たい"もの、スターの"演じたい"作品の上演
③ライブ中継の拡大
④作品層の拡充
だと思います。
①に関しては、一部失敗というか何故だったんだろうというものもあります。
具体的には、芹香斗亜宙組組替えや愛月ひかる一時専科や星風まどかスライドなどなど。あげれば疑問点は出てくるわけですが、もしかしたら後で振り返ったらこれもまたベストだったのかもしれません。特に愛ちゃんなんかは既にその兆候が出始めています。
とは言え、基本的には優しい人事だったと思うのです。
落下傘トップ娘役は一作前に異動させ組に慣れ前任から学ぶ時間を作ることは分かりやすい配慮です。男役は2番手があるから学べますが、娘役は急にという場合も多いので、自分がその位置に就くと意識して過ごす時間は大切だと思います。
花乃まりあ・咲妃みゆ・真彩希帆・舞空瞳の4名がそれに当てはまります。小川理事の任期中、この4名以外の就任は生え抜きです。
また、上級生・功労者に配慮と感謝を込めた采配も挙げられます。退団公演で3番手羽根を背負った七海ひろき、報われた北翔海莉と仙名彩世、退団公演で娘役ながら階段1人降りを果たした城妃美伶やヒロインを務めた伶美うらら。
そして最後に、退団公演で2番手羽根を背負った別格の星瀬戸かずや。
②に関しては、まずはじめに全トップスターに代表作をという意気込みが感じられるのが素晴らしいなと思いました。
後から「あの人○○の○○役やったトップさんだよ」となるのは大きいです。
明日海りお「ポーの一族」「ME AND MY GIRL」、柚香光「はいからさんが通る」、龍真咲「1789」、珠城りょう「I AM FROM AUSTRIA」、早霧せいな「るろうに剣心」、望海風斗「ファントム」「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」、北翔海莉「GUYS AND DOLLS」、紅ゆずる「スカーレットピンパーネル」、朝夏まなと「王家に捧ぐ歌」「エリザベート」、真風涼帆「オーシャンズ11」「アナスタシア」とまあ挙げてみるとすごいですね。
(これが本当に当人の代表作かは置いておいて劇団から力が入れられていたということで作品をあげています。正直、たまさまは「カンパニー/BADDY」紅さんは「Another World / Killer Rouge」が代表作かと…)
また、明日海りお「エリザベート」「ME AND MY GIRL」、紅ゆずる「スカーレットピンパーネル」、真風涼帆&芹香斗亜「オーシャンズ11」といった新人公演の役をトップになって再びという胸熱な展開も多くありました。
ショーの一場面を含めれば、念願のラテンショーを上演した「Gato Bonito」や、ブリドリで語ったことが現実となりそれが歌詞と重なるだいきほ「ファントム」、「The Entertainer」みちこさん弾き語りなど本人の希望を叶えてスターたちが嬉しかったと口にすることも多かったと思います。
③は言うまでもないですが、映像で気楽に観れるって、もしかしたら劇場に足を運ぶ人が少なくなるかもしれないというリスクを抱えながらも、そんな事はなく劇場も満員御礼、映画館も満員御礼となったのだから、経営手腕としては賭けに勝ったようです。
前々から千穐楽を映画化館でライビュしていたお陰で、このコロナ禍においてもスムーズに配信できたのも、他のミュージカルに差をつけていて流石でした。
④では、近年デビューした上田久美子先生・野口幸作先生を、立派にドル箱演出家仲間入りさせました。特に本人の才能あってこそですがウエクミは今1番人気の演出家です。
安定して良い作品を出す樫畑先生やヤング谷先生も台頭し、町田先生・栗田先生という新しい先生もデビュー。
もちろん往年の先生方の名作再演や海外ミュージカル再演も挟みつつ、「1789」「I AM FROM AUSTRIA」「ON THE TOWN」「20世紀号に乗って」「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」「アナスタシア」など新しい海外ミュージカルの輸入にも積極的でした。
古い作品を大切にしつつ、新しい作品がどんどん生み出される人材を整え、まだまだ数え切れないほどある海外の名作の版権を買い宝塚版に脚色して日本初演を果たす。非常に堅実かつアグレッシブな経営だったと思います。これに関しては素晴らしいの一言に尽きます。
退団記者会見では必ず組カラーのネクタイをして、生徒との対話を常に大切にしてきた小川理事。
前に日経新聞のインタビューで「体育会出身で電車か野球だろうと入った会社。まさか女性だらけの宝塚担当になるとは驚いた。私は宝塚の事は何も知らないから、トップスター達と対話し意見を聞くことで宝塚を学んでいった」(意訳)と答えていたのがとても印象的です。
実際に舞台で演じている人たちの意見を直接聞いているからこそ、それを運営に直接反映できていたのだろうなと思います。
現場をきちんと知ろうとしている人だからこそ成し得た宝塚における100周年以降の売れ行きと盛り上がりではないでしょうか。
最後の最後の大仕事として、轟悠を無事に送り出す準備を整え、去っていく。
"宝塚の次"の人生を歩むOGたちと新しい道を歩んでいく。
なんだかとってもカッコいい理事長だったなと思います。
小川理事、今までお疲れ様でした。そして楽しませてくれて、ありがとうございました!
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