こんばんは。
ついに明日「霧深きエルベのほとり / ESTRLLAS」が千穐楽を迎えます。
つまり、七海ひろきの退団です。
89期の退団…発表はたくさんされたものの、現実となるのはついに明日が初。
あぁ、本当に終わってしまうのか、とひしひしと感じます。
さて、七海ひろきことカイちゃんですが、彼女ほど人柄の良さで愛されたタカラジェンヌはいないでしょう。
正直、歌は下手、ダンスはそこそこ、演技も普通、顔は綺麗ですがものすっっっごい美人という程でもなく、カイちゃんの持ち味は?と言えば、宝塚らしさという曖昧な答えが返ってくることがほとんとです。
それでもここまでの人気が出たのは、宝塚1の優しさが滲み出ていたからでしょう。
下級生にはお兄様と慕われ、同期からはアザラシと可愛がられ、CSの番組なんかみると本当にみんなに愛されているんだな〜と思います。
宝塚らしいとはすごく曖昧な言葉ですが、たしかに「男」でも「女」でもない「男役」の魅力がある方でした。
実は今の宝塚でこの「男役」という魅力を売りにしている方は少なくて、彩凪翔さんや愛月ひかるさん、澄輝さやとさんが当てはまると思います。
下にいけばいくほど、「歌」「ダンス」「ビジュアル」「男らしさ」といった持ち味を持った方が多く、それが悪い訳ではありませんが、やっぱり「男役」枠は宝塚の基盤です。
そんな誰よりも王道な「男役」を極めつつ、優しさを振りまいていたのがカイちゃんの魅力だったと思います。
先日観劇したエルベでは、1階席のど真ん中でしたので、「そんな人がいるのかい」(石投げる)を目の前から観ることができ、とても思い出になりました。「男役」を正面からしっかり味わうことができました。
トップ以上に、むしろトップじゃないからこそ、ここ最近で最も退団が惜しまれたタカラジェンヌであるカイちゃん。
主な役で出演した作品もDVD化が少ないものも多く、もう「男役」七海ひろきを観れないのか、と惜しむ声が絶えません。
特に星組では、主要メンバーの3/4が退団を決め、これからどうなっていくのか正直不安でいっぱいな状況です。
"花は散るからこそ美しい"などと言いますが、
タカラジェンヌも終わりがあるからこそ美しいと繰り返しになりますが思います。また、退団を発表してからの爆発しそうなくらいの輝きは独特なものです。
カイちゃん本当にお疲れ様でした。みんなに優しさをありがとう。
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